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SNSマーケティングの考え方|消費行動モデルPERCARS(パーカーズ)で解説

SNSマーケティングの考え方|消費行動モデルPERCARS(パーカーズ)で解説

本記事では、SNS時代における消費行動モデルの変化や、その変化を踏まえテテマーチが提唱する新しい消費行動モデル「PERCARS(パーカーズ)」を用いたSNSマーケティングのプロセスについて解説します。

「SNSのエンゲージメントがなかなか伸びない」「SNSから売上につなげる運用戦略とは?」等のお悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • SNSマーケティングとは
  • ユーザーの消費行動の変化
  • 消費行動モデル「PERCARS(パーカーズ)」とは
  • PERCARS(パーカーズ)を用いて成果に繋がった事例紹介

以下資料では、ソーシャルメディア時代の消費行動の特徴や、時代に最適化する消費行動フローの設計方法、重要なポイントについて解説しています。

SNSマーケティング戦略を考えるヒントとしてぜひお役立てください。

SNSマーケティングとは

SNSマーケティングとは、 X(旧Twitter)やInstagram、TikTokなどといったSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用して商品やサービスの売上につなげるマーケティング手法のことを指します。

SNSマーケティング|代表的な5つの手法

では具体的にどのようなマーケティング手法が有効なのでしょうか?

SNSマーケティングにおける代表的な5つの手法とそれぞれ活用するメリットをご紹介します。

  • SNSアカウント運用
  • SNSキャンペーン
  • インフルエンサーマーケティング
  • SNS広告配信
  • ソーシャルリスニング

1.SNSアカウント運用

企業の公式SNSアカウントを運用することで自社に関する情報を発信します。比較的低コストで効果的な結果を得ることが望めるマーケティング手法です。

■ 活用するメリット

企業の商品やサービス、ブランドに関する情報を広く共有し、認知獲得が見込めるほか、企業とユーザー間、双方向のコミュニケーションをとることができます。また、SNSの分析ツールを活用することで、ユーザーの行動や嗜好に関する貴重なインサイトを発掘することもできるでしょう。

SNSアカウント運用支援については以下の記事もあわせてご参照ください。
参考:データ×アイディアで心を動かすSNSアカウント運用

2.SNSキャンペーン

SNS上で特定の期間中に実施されるマーケティング手法です。通常、特定の目的やKPIを達成するために、企業やブランドがプラットフォームで実施します。

■ 活用するメリット

キャンペーンを実施することでユーザーは商品やサービスに対して興味をもつほか、参加し提供されるインセンティブや特典によっては愛着が深まるでしょう。また、拡散された投稿やUGCによって、他のユーザーがさらに影響を受けるといった新しい層へのアプローチも期待することができます。

SNSキャンペーンについては以下の記事もあわせてご参照ください。
参考:Xキャンペーン支援サービス資料
   Instagramキャンペーン支援サービス資料

3.インフルエンサーマーケティング

SNS上で活躍するインフルエンサーを起用し、その強い影響力を活用するマーケティング手法です。インフルエンサーは、自身のSNSアカウントやブログ、YouTubeチャンネルなどを通じて、フォロワーに商品やサービスに関するコンテンツを提供します。

■ 活用するメリット

人気のあるインフルエンサーに自社商品やサービスをPRしてもらうことで、インフルエンサーが抱えるファン層に対して広くアピールすることができます。インフルエンサーのフォロワーは、そのインフルエンサーに対して好意を抱き、信頼しているユーザーも多いため、商品やサービスを身近に感じてもらいやすいことも魅力としてあげられます。

インフルエンサーマーケティングについては以下の記事もあわせてご参照ください。
参考:Z世代とインフルエンサーの関係から考える!Z世代マーケティング戦略

4.SNS広告配信

文字通り、SNS上に画像や動画の広告を表示させる手法です。ユーザーのタイムライン上に一般の投稿と同じような体裁で掲載することができます。

■ 活用するメリット

年齢、性別、仕事、趣味、興味関心など1部のユーザーに絞った詳細なターゲティングによりSNS広告を配信することもできるため、目的とするターゲットへ精度よく情報を届けることができる点が魅力です。また、配信期間や予算も設定することができるため、成果によって対応できる柔軟性もあります。

5.ソーシャルリスニング

SNS上でのユーザーの会話や反応を監視し、分析する手法です。企業やブランドは、ユーザーの意見や感情を把握し、それに基づいて戦略を調整するためにソーシャルリスニングを活用します。

■ 活用するメリット

ユーザーの自由で率直な意見を捉えることができるため、ポジティブなフィードバックだけでなくネガティブなフィードバックに対しても素早く対応し、自社の戦略の改善につなげることができます。また、ユーザーの嗜好や業界のトレンドを把握し、新たなマーケティング戦略や商品開発に活かすことができます。

SNSマーケティングが重要とされるワケ

SNSで気軽に情報発信ができるようになったことで、身の回りの情報量は増加し、それに伴って企業と個人の接点(コミュニケーション量)も膨大になりました。そんな環境下で企業が発信する情報の信頼度も変化しています。

ファンベースカンパニーのデータによると、「広告」全般よりも「公式サイト・公式SNS・店頭/イベント」といった、企業から直接発信される情報を信頼する傾向が高いことがわかります。つまり、情報量の増加に伴って、企業からの一方通行的な発信よりも双方向性のあるコミュニケーションが好まれるようになってきているのではないかと考えられます。

引用:『推奨行動』に関する調査を開始|ファン総合研究所

ユーザーの消費行動の変化

そんな環境下で、ユーザーの消費行動はどのように変化してきたのでしょうか? これまでもマーケティング研究や実践のなかで、ユーザーの消費行動をパターン化した様々なモデルが提唱されてきました。消費行動モデルを想定することで、自社の商品やサービスに最適なマーケティング戦略を策定し、訴求やコンテンツ設計に落とし込むことができるためです。
消費行動モデルは、時代の流れによって変化しています。これは、ユーザーが接触する情報が変化し、企業と生活者の情報発信のバランスが変化してきたためであるといえます。時代の流れにあわせて、自社のマーケティング戦略も変えていくことが求められます。

情報発信のバランスの変化に応じて現在では、大きく「マス広告時代」「インターネット時代」「ソーシャルメディア時代」の3つの時代に分類されることが一般的です。

マス広告の時代では、AIDA(アイダ)、AIDMA(アイドマ)に代表されるように企業から大勢の人へ情報を届け、それを受けて商品を知り、店頭で購入するような動きが主流でした。そこからインターネット時代では、サーチ(検索行動)が途中に加わり、ユーザーが能動的に情報を得る動きが加わりました。さらに、ソーシャルメディア時代では、ユーザーの力はさらに強まり情報発信力が強化。消費行動は多様化しました。


以下資料では、ソーシャルメディア時代の消費行動の特徴や、時代に最適化する消費行動フローの設計方法、重要なポイントについて解説しています。

SNSマーケティング戦略を考えるヒントとしてぜひお役立てください。


SNS時代の消費行動モデル「PERCARS(パーカーズ)」

ここであらためて一人のユーザー体験に焦点を当てて、ソーシャルメディアが浸透した時代の消費行動を考えていこうと思います。

こちらは商品を認知してから理解を進め、購入に至り、最終的にシェアをしていく流れをまとめたものです。

SNS上の消費行動は通常、直線的なプロセスではありません。多くの場合、ユーザーは興味関心を持ったコンテンツや商品をみつけ、それを理解し、その後購入に至るまで複数のステップを辿ります。このようなプロセスは、興味関心の回遊を経て、複数の情報源からの影響を受けるため、複雑になります。SNSマーケティングでは、ユーザーがこれらのステップをスムーズに進められるように戦略設計する必要があります。

そこで弊社テテマーチではSNS時代の消費行動モデルとして、上記のように最適な情報に触れてから、ブランドと出会い、徐々に理解を深めて、購入、ファン化する一連の消費行動フローを体系化したモデルとして、「PERCARS(パーカーズ)」を提唱しています。

ブランドを認知する段階では、パーソナライズによってユーザーが興味関心のある情報がレコメンドされ、ブランドの出会いが生まれ、商品理解や購買行動に至り、その先の関係構築や共有をするフェーズまで、様々なSNSの機能やコンテンツが関連していきます。

PERCARSを3つのフェーズにわけて解説

ここからは、テテマーチが提唱する消費行動モデル「PERCARS」を3つのフェーズにわけ、ユーザーの消費行動とそれにあわせて企業側がするべき具体的なアクションを解説していきます。

認知・発見〈Personalized・Encount〉

■ ユーザーの消費行動

ソーシャルメディア時代の消費行動では、日常的に接触しているSNSで商品やブランドの情報を取得し、認知して、購買に至っているケースが多くなっています。認知・発見〈Personalized・Encount〉の段階では、さまざまな選択肢と情報のなかから、それまでの体験に基づいてパーソナライズされ、偶発的な接触によって与えられた情報をもとにブランドを認知しています。

例えば、Instagramでは、アルゴリズムによって、ユーザーそれぞれの興味関心に合わせてパーソナライズされ、関連度が高いコンテンツが表示されます。そのため、好きなものの世界が広がり、より多くの発見が生まれます。フィード、ストーリーズ、リールごとでそれぞれシグナルは異なりますが、発見タブでは興味関心に合わせてパーソナライズされたコンテンツに出会うことができるのです。

また、TikTokにおいてもシグナルに基づいたアルゴリズムが適用され、ユーザーの反応を学習したコンテンツ起点の拡がりがみられます。投稿した動画は基本的に一定数のユーザーに表示される仕組みになっており、その際に起きる視聴態度、「いいね」「コメント」「シェア」などのエンゲージメント、ユーザー属性を機械学習したうえで次のユーザーへと配信されていきます。反応が良い動画はより多くのユーザーに拡散され、フォロワーではなくコンテンツベースで広がるため、ユーザーは偶発的に自身の興味関心にあったコンテンツに出会うことができるのです。

つまり、企業側が注意を引くことで商品を知ってもらい〈Attention〉、興味をもってもらう〈Interest〉という行動から、潜在的な顧客の興味〈Interest〉をアルゴリズムが察知し、そのレコメンド情報にユーザーが注意を向ける〈Attention〉動きへと変わっているのです。

■ 企業側の具体的なアクション

1.アルゴリズムに対する理解を深める
先述のとおり、SNSではアルゴリズムによってユーザーごとに最適化された情報が表示されるようになっています。そのため、アルゴリズムを意識し、それに基づいて運用しなければリーチやエンゲージメントは伸びません。各プラットフォームのアルゴリズムを理解し、適したタイミングやコンテンツのフォーマットなどを選択するなどコンテンツ戦略を展開することで、より多くのユーザーにブランドのコンテンツが表示される可能性が高まります。

アルゴリズムについては以下の記事もあわせてご参照ください。

参考:
X.comTwitter’s Recommendation Algorithm
Instagram for Creators『Instagramのアルゴリズムのしくみ
TikTok Newsroom『TikTokが「おすすめ」に動画をレコメンドする仕組み

2.UGC・競合・ヒアリング調査
各SNS媒体を利用して情報収集することは消費者にとって主流となっており、日々絶えず流通する新しい情報やコンテンツに対して、自分にとって有益で魅力的な情報を効率的に消費していこうという傾向があります。
そのため企業側は、「市場/顧客にどのようなニーズ/ウォンツがあるか?」を理解し、ターゲットユーザーが求める情報やコンテンツを発信することで、ユーザーが求める価値提供をすることができます。どのような熱量で生活者がそのプラットフォームを使い、発話が生まれているのかを理解し、企画前から生み出される発話と記事をイメージすることで、より効果的なコンテンツが生み出されます。


以下資料では、ソーシャルメディア時代の消費行動の特徴や、時代に最適化する消費行動フローの設計方法、重要なポイントについて解説しています。

SNSマーケティング戦略を考えるヒントとしてぜひお役立てください。


理解・行動〈Research・Communication・Action〉

■ ユーザーの消費行動

パーソナライズされ受動的に与えられた情報のなかから、「こんな商品あるんだ!」「さらに詳しく知りたい」などと思った際、消費者はブランドの公式サイトや公式SNSアカウントを通じてブランドに関する理解を深めます。また、X(旧Twitter)のポスト・Instagramのフィードやストーリーズ・TikTokの投稿といった第三者からの発信、アーンドメディアがその後の“購入”段階に大きく影響しています。

アジャイルメディア・ネットワーク株式会社の「SNSのクチコミが購入・来店に与える影響調査」によると、「Q.モノやサービスの購入を検討する際に、どんな人のクチコミに影響を受けることが多いですか。当てはまるものをすべて選んでください。」という問いに対しては「たまたま検索で見つけたSNS投稿」が最も多く、「友人・知人」「家族」「インフルエンサー・有名人」がそれに続く結果となっています。

引用元:[AMN調査リリース] SNSのクチコミが 生活者の購入・来店に与える影響を調査

購入検討する際に、50%ほどのがユーザーが「偶然見つけたSNS上の口コミが購入・来店に影響する」という結果から、一般の商品/サービス利用者による商品体験に関するクチコミの有無や、評判形成の重要性が明らかになりました。

例えば、ユニ・チャーム株式会社の生理用品『ソフィ シンクロフィット』。公式サイトからの発表によると、SNSでのレビューがきっかけで愛用者がここ3年で10倍以上にも増加したそうです。

発売当初はテレビCMなどで訴求するも、一般的な生理用品であるナプキンやタンポンと異なる使用方法であるため、15~30秒ほどの短い時間で商品の特長や使い方を消費者に理解してもらうのは難しく、売上は低迷していたといいます。しかし2018年、あるロイヤルユーザーが、使い方やメリットを説明したイラストをX(旧Twitter)に投稿したところ、6万件以上のいいね、3.2万件以上のリポストがつき、1週間で商品は欠品するなど、一躍話題となりました。 その後も、これまでの生理に対する価値観に変化を起こすべく発足した活動「#NoBagForMe」プロジェクトなどを通じて、女性特有の問題を「自分の意見」として社会に発信していいいんだという空気感がつくりあげられました。徐々に商品の特徴や使い方についてのSNSでの発信も増え、3年間で愛用者は10倍以上に増加したこちらの事例は、ユーザーの消費行動に大きな影響を与えたSNSマーケティングの成功事例といえるでしょう。

また、Xのスペース、Instagramのショッピング機能・ライブ配信、TikTokのライブ配信は、消費者に直接的な影響を与えています。例えば、Instagramのショッピング機能では、フィード投稿やストーリー、ライブ配信などで紹介された気になる商品をプラットフォーム内でに購入することができるため、購買行動をスムーズに完結させることができます。ユーザー同士がリアルタイムでコミュニケーションをとることができるライブ配信のようなコミュニティ形成の場では、信頼や繋がりがうまれやすく、その結果として消費者はブランドとの関係性を深めることができ、購買行動に影響を与えているといえます。

■ 企業側の具体的なアクション

1.リサーチするキーワードに沿ったコンテンツ発信
パーソナライズされた情報の中でユーザー自身が気になるブランドに出会った後は「この商品についてもっと知りたいから調べてみよう」「どんなラインナップなんだろう?」などユーザー自らリサーチする段階に進みます。その際、企業側としてはユーザーがもつ“理想状態”と“商品購入後の使用イメージ”を一致させる必要があります。
ユーザーがSNS上でリサーチするキーワードや自社サイトへの流入キーワードの傾向、レビューコメントなどから、商品機能・スペック/利用シーン/価格など、ユーザーに効果的な要素をピックアップし強調した投稿にするとよいでしょう。「もちもち」「サラサラ」などといったオノマトペを使ったり、シズル感を出した写真での訴求もユーザーが商品に対してイメージしやすくなるため効果的です。

2.リポストやコメントでユーザーとコミュニケーションをとる
企業側が発信する定常投稿に加え、一般ユーザーや他企業の投稿に対していいねやリポスト、コメントをすると、公式SNSの『中の人』の人間みを感じて親近感が生まれ、好印象を得るケースが多くあります。
株式会社コムニコが過去実施したX(旧Twitter)キャンペーンに関する意識調査では、「企業の公式Twitterアカウントからリツイート、返信、「いいね!」されるとどう感じますか?」という質問に対し、回答者のうち92%が好感を持てると回答。不快に感じる人は、「やや不快」も含めて1%程度でした。

引用元:【SNSで愛される企業に】X(Twitter)で使えるアクティブコミュニケーションのやり方と企業事例7選

3.UXデザインと導線設計
「手間やストレスが最小限であり、直感的で使いやすいかどうか」といったUXデザインと導線設計の良し悪しは、商品の価値を含めたブランドや企業に対するユーザーの満足度に直結し、最終的には購入率や顧客ロイヤリティに直結します。そのため、購入までのプロセスで離脱することなく、ユーザーが自然に移行できるような体験が必要です。
例えば、SNSの投稿や広告から直接商品ページにリンクすることで、ユーザーが購入に至るまでのステップを簡略化したり、クリックした後もスムーズに購入手続きに進めるよう、不必要な情報入力や複雑な手続きは避け、シームレスな導線を提供する必要があります。


以下資料では、ソーシャルメディア時代の消費行動の特徴や、時代に最適化する消費行動フローの設計方法、重要なポイントについて解説しています。

SNSマーケティング戦略を考えるヒントとしてぜひお役立てください。


深化・共有〈Relationship・Share〉

■ ユーザーの消費行動

消費行動モデル「PERCARS」は、ブランドに対する理解を深め、購買行動に至って終わり、ではありません。購入に至ったユーザーが長期的に支持してくれるようなファンになり、その後ユーザー自身が他のユーザーに向けて共有し、そこからさらに新たな認知に繋げていくのが理想的であるとされています。

アジャイルメディア・ネットワーク株式会社の「SNSのクチコミが購入・来店に与える影響調査」によると、「Q.クチコミを見て購入・来店後に、その商品・サービスについてSNSに投稿したことがありますか?」という問いに対し、「ある」が47%、「ない」が53%という回答しています。また「ある」と回答した中で10~20代の若年層の割合が高いことがわかりました。
このことから、ブランドの理解・伝達〈Research・Communication〉の段階でSNS上のクチコミをみてから、購入・来店に至った人は、自身でもその体験を発信する傾向が強い傾向がみられます。関係構築を通じてエンゲージメントを高め、さらにシェアにつなげて新たな認知を広げたり、購買行動を後押しできるか?がポイントとなります。

■ 企業側の具体的なアクション

1.リアルと乖離のないデジタルコミュニケーションをとる

リアルでユーザーがブランドや商品に対して好感を持つのと同様にデジタル上でもコミュニケーションをとることで、顧客とともに、ブランド・商品の成長を共創する動きが重要です。 コミュニケーションの分野において、SNSは簡単に顧客のニーズを把握することが可能です。 またニーズに対して、レスポンスを返すことで、顧客のニーズを解消し繋がりを強化することも可能です。
既存顧客をファン化させるには、現状ユーザーがなにに魅力を感じているのか、UGCやフォロワー調査を通じて知り、そこからコミュニケーション機会を増やしていくのがよいでしょう。

2.UGC創出を促す仕掛け

先述の通り、UGCは認知拡大や購買の後押しとなっています。購入後、ユーザーがシェアしたくなるよう、企業側はUGCの創出を促す設計や環境を整える必要があります。 一例として、ユーザー起点の「なにこれ」「ありえない」「すごい」などの期待を裏切るような『ツッコミどころ』を余白としてつくりだすことが挙げられます。

こちらはアサヒ飲料株式会社のブランド、カルピスウォーターの事例ですが、カルピスを飲み干すとパッケージのイラストの女の子が会話している風景になる仕掛けがされています。 公式のツイートよりも一般のユーザーの投稿に高いエンゲージメントがついた事例となっています。

このようについつい誰かに言いたくなる「!」を企画に取り入れ、第三者に発見・発信してもらうことがポイントで、あえてツッコミどころを残しておくことでユーザーはコンテンツに対して違和感を抱き、気づいた人の優越感が拡散を生むのです。

他にも、商品・サービスのハッシュタグを用いたキャンペーンの実施やインフルエンサーを起用した施策の検討などが挙げられますが、UGCを発生させるためのポイントについて詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。

参考:【成功事例5選】UGCマーケティングとは?~口コミを増やすコツ・種類~


以下資料では、ソーシャルメディア時代の消費行動の特徴や、時代に最適化する消費行動フローの設計方法、重要なポイントについて解説しています。

SNSマーケティング戦略を考えるヒントとしてぜひお役立てください。


【PERCARSに基づき解説】SNSマーケティングの成功事例

ターゲット設計・消費行動フロー設計の考え方を基に、具体的な弊社の事例とあわせて解説します。ご紹介するのは、アース製薬株式会社の公式Instagramです。

参考:事例紹介|アース製薬株式会社 / G目線Instagram

もともとの運用の目的は、「30-40代の購買層にアース製薬のファンになってもらい、購買へと繋げていく」ことでした。そしてブランド認知・理解促進に向けた手法として起用されたのは、「もしもゴキブリがインスタグラマーだったら?」というテーマ。ゴキブリ(=G)の目線から日常を捉えた新しい切り口でのInstagram投稿が開始されました。
なぜこのような運用にしたかというと、Instagramでの成功法としてはノウハウ情報をまとめて発信するようなものが多いのですが、それでは情報が埋もれてしまうことに加え、取り扱う商品に関連する害虫やゴキジェットは写真映えしないことを踏まえて、あえて正攻法とは異なる手法を選び、投稿をストーリー化することでエンタメ性を生んでいます。
この投稿はユーザー起点での発見を生み、SNS上だけでなく、ネットニュースやテレビで取り上げられたりと非常に大きな話題になりました。

このような広がりが生まれたのも、ターゲットをメインターゲットだけでなく「SNS上のユーザーに刺さるにはどうしたらよいか」といった興味関心の軸で広く捉え、コンテンツに落とし込んだのがポイントです。だからこそ、投稿にエンタメ性を加えたコンテンツは商品への関心層だけでなく、大きな広がりを生んだと言えます。

このように、コンテンツを企画する際には競合他社・商材だけでなく、運用するSNS上での競合コンテンツという視点で考えることが重要です。ユーザーがエンゲージメントする対象は、商品情報だけではなく、趣味やエンタメ情報など幅広いため、興味があるものを軸に広く競合コンテンツを捉え、それらに埋もれないよう反応してもらうコンテンツの企画をする必要があります。

まとめ

本記事では、SNS時代の消費行動モデル「PERCARS」の特徴やフェーズごとのユーザーの消費行動、またそれに対して企業側がとるべき具体的なアクションを解説しました。 消費行動モデル「PERCARS」を活用することで各プロセスに応じて個々の消費者に対し最適化したアプローチをするためのマーケティング施策を立案・実行できるため、消費行動へと結びつけやすくなります。また、消費者がどのプロセスで離脱し購買に至らなかったのかを分析することによって、自社のマーケティング上の問題点を明確にし、改善につなげていくことが可能となります。 自社のInstagramマーケティングの効果を最大限に活かすためにも、本記事の内容をぜひ参考にしてみてください。

またテテマーチは、2015年の創業以来700社以上のSNS運用支援で培った企画力が武器です。データと企画力を活かしたアカウント運用支援をすることで、知見のない状態でのやみくもなトライをストップし、成果に着実に繋げていきます。


本記事に関連する資料も無料で配布しております。
ご興味のある方はぜひ、下記よりダウンロードしてご覧ください。

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