【成功事例5選】UGCマーケティングとは?~口コミを増やすコツ・種類~
Date : 2024/01/31
本記事では、マーケティング戦略におけるUGC(=ユーザー生成コンテンツ)の必要性や種類、UGCを生み出す手法について、事例と併せて解説します。
「UGCとは何か知りたい」「どんな企画・投稿だったらUGCが生まれやすいの?」等のお悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- UGCとはなにか(4つの種類)
- マーケティングにおけるUGCの必要性
- UGCを発生させるための4つのポイント
以下資料では、ゴキブリをインスタグラマーに見立た「ゴキブリ目線」のアース製薬のバズ事例をもとに、SNSコミュニケーションの全容とPR戦略について解説しています。
UGCを創出するSNSプロモーションを考えるヒントとしてぜひお役立てください。
UGCとは?
UGCとは、“User Generated Contents”の略で、企業ではなく一般のユーザーによって自発的に生成されたコンテンツのことをいいます。レビューやコメント、ブログなどが含まれており、ユーザーが自身の意見や経験を共有し、他のユーザーの購買行動に影響する有益な情報源となっています。
UGCの種類
株式会社スパイスボックスの取締役副社長で事業統括責任者を務める森竹アル氏によると、主なUGCのタイプは大きく分けて3つ、また一部の少数派による有意義なUGCが存在し、加えて計4タイプに分類できるといいます。この4タイプのUGCがユーザーの購買行動のどの時点で影響を与えているのかを見ていきましょう。
購買行動は、商品購入前の「無関心の段階」「検討している段階」、購入後の「商品を利用している段階」の3ステップに分けられています。購買行動のステップとそれに影響を与えるUGCについて、森竹氏は以下のように述べています。
無関心の段階に対してはレスポンス型UGC、検討している段階に対してはレビュー型UGC、商品を利用している段階では体験ストーリー型UGCが影響を与えやすくマーケティング上の効果を高めます。また、一部の少数派によるインサイト型UGCは、また異なる角度から企業活動のチャンスを見出すことができる有益なものです。
各UGCの概要について紹介していきます。
レスポンス型UGC
レスポンス型UGCとは、特定の商品・サービスに関する「気になる」「欲しい」「買ってみた」といったものです。このようなUGCが増えることで、瞬間的に注目度が高まり、ユーザーの興味関心が惹かれるきっかけとなります。
UGC発生のきっかけ:企業からの広告露出増加、影響力のある有名人からの発信
レビュー型UGC
レビュー型UGCとは、商品を購入し、「良かった点」「悪かった点」「こんな使用実感」など、実際に利用したユーザーのレポートのことを指します。このようなUGCは、商品を検討する際の重要な情報源となり、ユーザーの購入決定に大きな影響を与えます。
UGC発生のきっかけ:商品・サービス利用開始
体験ストーリー型UGC
体験ストーリー型UGCとは、商品やサービスを「毎日続けるコツ」「おすすめのレシピ」など、継続的に利用してくれているファンによるストーリー性のある体験談のことを指します。同じ商品を利用するユーザーの体験ストーリーによって、利用している段階のユーザーは商品やサービスの体験価値を高め、リピーター化やLTV向上に繋げることができます。
UGC発生のきっかけ:ユーザー感じた新しい商品体験、使用文脈に応じたポジティブな利用実感
インサイト型UGC
インサイト型UGCとは、新規のユーザーに対して直接的に影響するものではありません。「(商品の主な想定用途とは異なり)こんなときにも重宝しています」「もっとこのように改善してほしい」など、少数でも企業として想定外の声があった際に、参考になる“発見”が得られるという類のUGCです。想定外のニーズや要望を多数のUGCから見つけ出すためには、普段からユーザーの意見やフィードバックを積極的にリサーチすることが必要であり、それによって企業としての提供価値を高めることができます。
UGC発生のきっかけ:利用イメージとのギャップ(ポジティブ・ネガティブ両方)
自社を取り巻くUGCのタイプを知ることで、マーケティングにおいてどのようなチャンスがあるのか、また改善の余地があるのかを知ることができ、UGCが生まれやすい状況をつくることができるでしょう。
マーケティングにおいてUGCが注目されている背景
では、なぜUGCが重要になってきているのでしょうか。
SNSの急速な普及により、商品やサービスの購買行動も変化しています。Glossom株式会社のによると、“商品・サービスを購入する際に後押しになる情報源”を調査したところ「店頭」「口コミ・まとめ・比較サイト」に続いて「SNS上のコミュニケーション」が購買の後押しとなっていることがわかりました。
各SNS媒体を利用して情報収集することは消費者にとって主流となっており、日々絶えず流通する新しい情報やコンテンツに対して、自分にとって魅力的な情報を効率的に消費していこうという傾向があります。企業が主体となって発信している売り込みのような広告に対して、消費者は不信感を抱くことも多く、一方で友人・知人からの情報は信頼を得られやすいとされるため、UGCは購買行動に大きな影響を与える存在としてSNSマーケティングにおいて注目されているのです。
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企業のマーケティングでUGCを取り入れるメリット
実際に企業のマーケティングにおいてUGCを活用するメリットをご紹介します。
顧客からの発信で信頼性を向上させることができる
UGCは自分の状況や属性に近い消費者の「リアルな声」を聞くことができるため、具体的に商品やサービスを生活に取り入れるイメージをふくらませやすくなり、親近感を覚えやすいというメリットがあります。また前述のとおり、信頼性を醸成しにくい企業広告を補うものとして、客観的なコンテンツであるUGCは商品やサービスの信頼性向上に役立ちます。
商品開発や施策改善のヒントになる
UGCには、消費者からの要望が隠されています。企業側は、自社視点では思いつかない消費者の声や意見を反映させることで、製品やサービスに関する魅力を一層高めることができます。
さらに、UGCに対してリポストしたり、コメントをすることで双方向のコミュニケーションをとることができます。UGCはユーザー間の情報共有だけでなく、ユーザーと企業間のファンコミュニティ育成の手段でもあるといえるのです。
UGCを発生させるには?
UGCは、商品やサービスに対する信頼性や親近感を高めるほか、開発や改善策のヒントとなる重要な役割を果たしています。では、実際にUGCを発生させるにはどうしたらよいのでしょうか。ここでは、UGCを発生させるためのポイントを4つご紹介します。
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ツッコミどころをつくる
UGCを発生させるには、ユーザー起点の「なにこれ」「ありえない」「すごい」などの期待を裏切るような『ツッコミどころ』を余白としてつくりだすことが必要です。
SNSで大きな反響を呼んだ優良事例の特徴として『ユーザー起点の発見』があるといえます。こちらは、当社が手掛けたアース製薬株式会社のInstagram公式アカウント開設・運用事例です。
「もしもゴキブリがInstagramをやったら」という設定のもと、ゴキブリ(=G)の目線から日常を捉えた新しい切り口でのコンテンツを企画しました。企業公式からは、G目線でInstagramを始めるという旨はあえて触れず開始し、ユーザーに初めて発見してもらうことで「自分が見つけたからこそ発信したくなる」という発言したくなる欲望・心理をくすぐることを狙っています。
ゴキブリ目線の臨場感あふれる発信は、ユーザーの間で話題を呼びました。8月11日に一般ユーザーがX(旧Twitter)で紹介すると、2万5000件以上のリポスト、10万件以上のいいねを獲得し、そのユニークな発想が高い評価を得ました。
UGCを生み出すには、ついつい誰かに言いたくなる「!」を企画に取り入れ、第三者に発見・発信してもらうことがポイントです。あえてツッコミどころを残しておくことでユーザーはコンテンツに対して違和感を抱き、気づいた人の優越感が拡散を生むのです。
参考:ツッコミどころをつくり、UGCを発生させた事例はこちら
参考:アース製薬株式会社のInstagramプロモーション事例はこちらからダウンロード
商品・サービスのハッシュタグを用いたキャンペーンの実施
ユーザー参加型のSNSキャンペーンによって、効率的にUGCを獲得することができます。
ユーザー参加型のSNSキャンペーンとは、XやInstagram、TikTokなどのSNSを活用し、フォローやいいね、指定の投稿をすることで、特典やプレゼントがもらえるキャンペーンのことです。ハッシュタグ(#)の活用やリポスト、商品の写真を掲載したユーザーの投稿によって、情報の拡散を見込むことができます。ユーザーがキャンペーンの応募に至るまでのアクション、また応募したユーザーが作成した写真や文章による投稿を通じて、商品やサービスの認知拡大やブランディング、販売促進に繋げることができます。
参考:商品のハッシュタグを用いたキャンペーンの実施でUGCを発生させた事例はこちら
ユーザーとのコミュニケーションをこまめにとる
UGCを発生させるためには、企業好感度を高め、「この商品(サービス)の良さを広めたい」と親近感を覚えさせることが重要です。例えば、自社商品についての投稿や指定のハッシュタグをつけて投稿してくれたユーザーに対してリポストやコメントなどをつけたりするなど、UGCにリアクションすることでユーザーは親近感を抱きやすくなります。
またSNS以外にもメルマガを配信したり、オウンドメディアで定期的に情報を発信することは、ファンコミュニティを形成し、ファンであるユーザーとの信頼関係を深く構築していくことにもに繋がります。
参考:ユーザーとのコミュニケーションをこまめにとってUGCを発生させた事例はこちら
インフルエンサーを起用した施策の検討
影響力のあるインフルエンサーを起用し、商品やサービスを利用してもらい、レビューをしてもらうこともUGCを発生させる方法のひとつです。インフルエンサーを介して商品の情報を発信してもらうことでフォロワーなどの多くのユーザーにアピールすることができ、今まで届かなかった層のユーザーまで広く拡散される可能性を秘めているマーケティング手法として注目されています。インフルエンサーのフォロワーは、そのインフルエンサーに対して好意を抱き、信頼しているユーザーも多いため、信頼性も商品やサービスを身近に感じてもらいやすいのも特徴です。
ただし、インフルエンサーやモニターを起用した際にはステルスマーケティングとして疑われないよう、PRだとユーザーにわかるように明記することが求められます。購買行動のなかで口コミを参考にしているユーザーにとって、宣伝であることを意図的に隠し、印象を操作しようとする行為は企業の信頼失墜につながりかねないため、注意が必要です。ステルスマーケティングの規制概要についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。
参考:インフルエンサーを起用した施策でUGCを発生させた事例はこちら
UGC活用時の注意点
UGCはマーケティングにおいて、信頼性を向上させたり、改善をする際のヒントになりますが、活用する際に注意しなければならない点がいくつかあります。
ネガティブなUGCへの対応
ほとんどの企業や商品・サービスにはネガティブなUGCが存在します。異なる意見や価値観、経験がある限り、避けがたい現象であるためです。 重要なのは、これらのネガティブな反応に対し適切に対応し、改善点を見つけていくことです。ネガティブなUGCをあえて公開し、誠実で迅速な対応をとることで、顧客満足度を向上させ、信頼を築くことができます。
UGCの著作権
UGCを活用する際には、著作権に配慮することが必要です。 自社の商品やサービスに関係したコンテンツであっても、一般的にUGCの著作権はコンテンツの作成者にあります。使用前には正式な許可を得ましょう。
なお、InstagramやTwitterなどの各プラットフォームが提供している埋め込み機能を利用して自社サイトにUGCを表示する場合について、米Meta社は、アメリカ国内における「Instagramの埋め込み機能を使って記事中に投稿を表示した場合は著作権侵害に当たらない」という判例に対し、「Instagramの埋め込み機能は画像利用の権利を許可するものではない」という見解を示しています。ユーザーの許可が得られない場合、投稿内容を使用することは潜在的に著作権の侵害になり得ます。したがって、原則としてユーザーからの許可を事前に得ることは、問題を未然に防ぐ助けとなります。
UGCと薬機法
薬機法とは、医薬品や医療機関の安全性や有効性を確保する法律であり、正式名称は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」とされています。
こちらの法律はUGCも対象であり、企業がLPや広告などに使用する場合、そのUGCは企業の表現物のひとつとされます。表現によっては薬機法違反となる可能性があるため、使用するUGCの選定には十分な注意が必要です。
企業のUGCマーケティング成功事例5選
前述のUGCを発生させるためのポイントを踏まえ、企業の事例を5つご紹介します。
ツッコミどころをつくってUGCを発生させた事例
株式会社バイオフィリア:ココグルメ広告〈屋外広告〉
獣医師監修の手づくりドッグフード『CoCoGourmet(以下:ココグルメ)』を開発・販売する株式会社バイオフィリアは、JR渋谷駅ハチ公口に『忠犬も待てないココグルメ』をコンセプトにした広告を掲載。その美味しさと食べっぷりのよさをワンちゃんたちで表現しています。
ブレてしまうほどはやいスピードでエサに向かっているワンちゃんの様子からは「食べたい!」「待ちきれない!」というリアルな喜びが伝わり、そのインパクトのあるビジュアルが通行人の目を引いています。また、「忠犬も待てない」というフレーズは、掲載場所である渋谷の”忠犬ハチ公”と掛かっており、「上手い広告!」「食べたい気持ちがめっちゃ伝わる」とユーモアを評価したUGCが多数挙がっています。
また、待てない犬代表の“豆柴えだまめくん”のほか、全国のココグルメユーザーである“ココグルメ広報大使”の中から抽選で選ばれた42頭のワンちゃんも掲載されており、掲載されたワンちゃんの飼い主が「掲載されました~」「広告見てきたよ」などと、実際に渋谷の広告掲載スポットを訪れて写真をアップするUGCも発生しました。飼い主の投稿が、フォロワーである他の愛犬家にも刺さり、大きな広がりを見せた事例となりました。
商品のハッシュタグを用いたキャンペーンの実施でUGCを発生させた事例
サントリーホールディングス株式会社:新商品発売記念インスタントウィンキャンペーン〈X〉
サントリーホールディングス株式会社は、『BAR Pomum(バー・ポームム)』の新フレーバーである“白葡萄とモヒート”の発売キャンペーンとしてXでインスタントウィンキャンペーンを実施。インスタントウィンキャンペーンとは、その場ですぐに当選結果がわかるキャンペーンのことを指します。サントリーの公式アカウント(@suntory)をフォローし、投稿をリポストするとその場で抽選結果を確認することができ、抽選によりBAR Pomum 350ml缶 1缶無料引換えクーポンが当たります。
2023年10月10日の新フレーバーの発売、そして定番4種のリニューアルに合わせたこの『#バーポームム新フレーバー発売キャンペーン』では、10月12日より実施され、新商品の認知拡大とリピーターの獲得を狙っています。フォローとリポストをするだけでその場ですぐに抽選結果がわかるというその手軽さから、投稿は1.2万件のいいね、リポストは10万件にものぼりました。
また、『#バーポームム新フレーバー発売キャンペーン』というハッシュタグで検索してみると、「当選しました~🎉」「当たったので引き換えてきた🥂✨ありがとうございます」という当選報告や「良い香り&自然な甘さで飲みやすい🥰」「美味しい…香りも味も癒される」などといった商品に対するレビューのUGCが多数発生しています。インスタントウィンキャンペーンや他の参加型キャンペーンに参加したユーザーがSNSで商品を共有することで、そのユーザーのフォロワーも同様に興味をもち、キャンペーンに参加したり、商品に対する購買意欲が高まります。ユーザー個人としての影響力は大きいとは言えないものの、商品を試してみたいと思わせるような親しいユーザーのUGCは、このような連鎖的な拡散を期待することができるのです。
ユーザーとのコミュニケーションをこまめにとってUGCを発生させた事例
株式会社タニタ:引用リポストによるユーザーとのコミュニケーション〈X〉
大手精密機器メーカーである株式会社タニタは、Xで盛んに交流しており、ユーザーだけでなく、企業アカウント間でもコミュニケーションをとるなど、親近感が湧くユニークなアカウントがファンを集めています。
このように、運用担当者がSNSの『中の人』として日々の投稿、一般ユーザーや他企業へのリプライ対応のなかで人間らしさを出しつつ投稿することで親近感が生まれ、好印象を得るケースがあります。個々のユーザーとのコミュニケーションを通じてファンコミュニティが形成され、UGCが創出されていきます。企業やそのコミュニティに親しみを感じると、自然と積極的に自身の経験や意見をUGCとして発信したくなり、企業の信頼性を高めることに繋がるのです。
タニタの運用担当者は、
自らコンテンツ(ネタ)を作り、発信することが大事です。例えば、自社や自社商品のあるあるネタなど、見ている人が共感できる内容などをツイートするとよいと思います。また、世の中のトレンドに乗ることも重要です。ネタ発信のヒントになりやすいので、ニュースやTwitter上の情報にアンテナを張るようにしましょう
-@DIME アットダイム『企業の公式Twitterの「中の人」がやってはいけないこと』より
と語っています。
また、タニタはXの『スペース』を活用したリアルタイムでユーザーとの交流もしています。
スペースを使うと、X上で音声を使ったリアルタイムの会話ができます。Xのアカウントを持っていればどなたでもX for iOSまたはX for Androidからスペースに参加して、会話を楽しむことができます。ブラウザ版のX.comの場合、現時点ではスペースにリスナーとして参加できます。
-Twitter Help Center『Xスペースについて』より
スペースでは、よく深く自社を知ってもらうきっかけとして投稿の意図や裏話を共有したり、“中の人”の「好きなアーティスト」や「好きな映画」など、ユーザーからの質問や要望に対してプライベートな質問にも答えることで、ユーザーにとって企業が近しい存在だと認識してもらうことを大切にしており、『#タニタスペース』で寄せられたリスナーからの質問や「タニタさんのスペース初めて入ってみたけどなんか新鮮w」「( ‘ω’)タニタさんのスペース聞いてるすき」などUGCを多く創出しています。
インフルエンサーを起用した施策でUGCを発生させた事例
① 日清食品チルド株式会社×株式会社Mizkan:クリエイター『そろ谷』を起用したコラボPR WEB動画〈YouTube・TikTok〉
日清食品チルド株式会社と株式会社Mizkanは、累計再生回数4.5億回突破で人気急上昇中のクリエイター『そろ谷』を起用し、WEB動画「娘に嫌われないために●●●をやりすぎる父親」を『そろ谷の一発アニメ』YouTubeと『そろ谷のアニメっち』公式TikTokにて公開しています。
娘が大好きな『〆まで美味しい ごま豆乳鍋つゆ』と『日清ラ王 鍋用 太ちぢれ』を娘に食べさせてあげようとするも、娘に嫌われたくないあまり、商品のコラボPRまでこぎつけてしまった父親の姿を通して、ミツカン〆鍋と日清ラ王 鍋用の組み合わせの美味しさを伝えています。
視聴者からは、「案件をここまで面白くできるの天才すぎる」と過度な広告的な表現を避けた自然なプロモーションを称賛するUGCや、「日清から鍋用麺出ている事知らなかったわ」と商品に対する認知を向上させたUGCが見受けられます。こうしたプロモーションは、自然と企業好感度や商品の認知度を高め、購買意欲を引き出すことに繋がっています。
② 日清食品株式会社:『M-1グランプリ』のどん兵衛泥棒、お笑いコンビ『金属バット』を起用した企画〈X・YouTube・テレビCM〉
『M-1グランプリ』で楽屋からどん兵衛を毎年大量に持ち帰り続けたことで度々話題になっていたお笑いコンビ『金属バット』。日清食品株式会社の『どん兵衛』公式は、「毎年楽屋からどん兵衛を盗んでいた人がいたのでそろそろ捕まえてお灸をすえたいと思います」とし、“捜査”としてフォロー&リポストキャンペーンを実施しました。
こちらの企画は、『M-1グランプリ』で生まれた伏線をうまく活用したキャンペーンです。話題を呼んだ“どん兵衛泥棒”『友安隼平』を指名手配し、フォロー&リポストという形で捜査協力を依頼したこの企画は、「コテコテの関西弁でピンと来ました!」「どんなに美味しくても泥棒はいけないですね😆捜査に全面協力します.ᐟ.ᐟ」などといったUGCを多く発生させ、ユーザーを楽しませながらエンゲージメントを獲得した事例となりました。
また、キャンペーン後には「皆さまのおかげで金属バット友保を捕まえました。ついでに小林も捕まえました。」と発表し、金属バットのふたりが『どん兵衛どろぼう反省ダンス』としてきつねの耳と尻尾を付け、きつねダンスをリズミカルに踊る様子が公開されました。この動画は公開からわずか3日で100万回再生を突破しており、公式Xの投稿は3.6万件リポスト、12万件のいいねを記録し「最高です」「めっちゃ繰り返し見てしまう」「どん兵衛と金属バットの絆深すぎる」などとリプライが寄せられました。これらXの投稿の一部始終は『#どん兵衛どろぼう』というハッシュタグを通じて見ることができるのも、SNS上で盛り上がりをみせた要因になっているでしょう。
インフルエンサーの起用は、商品やサービスの認知拡大や購入の後押しになるほか、本事例であれば「親しみやすい」「カジュアル」といった企業のブランドイメージアップに繋げることも可能です。
まとめ
本記事では、マーケティング戦略におけるユーザー生成コンテンツ(UGC)の重要性や種類、バズを生み出す手法についてお伝えしました。
SNSが普及するにつれ、UGCは人々の購買行動においての重要な情報源とされ、今では見過ごせない存在となりました。親近感や信頼性を向上させ、ユーザーと企業間の関わりを深めるためにも、本記事の内容をぜひ参考にしてみてください。
またテテマーチは、2015年の創業以来700社以上のSNS運用支援で培った企画力が武器です。データと企画力を活かしたアカウント運用支援をすることで、成果に着実に繋げていきます。
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