TikTokキャンペーン事例6選|種類・成功ポイントを解説
Date : 2024/06/26
本記事では、TikTokキャンペーンの事例を6つピックアップし、その成功ポイントなどを解説していきます。
キャンペーンを成功させる上で欠かせない3つの要素も紹介しているため、これからキャンペーンを実施する方はもちろん、なかなか良い企画が作れずお悩みの方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
この記事でわかること
- TikTokキャンペーンの種類
- TikTokキャンペーンの成功事例
- TikTokキャンペーン成功に求められるポイント
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Tiktokキャンペーンとは
TikTokキャンペーンとは、「『#○○』で投稿して豪華賞品をゲット」「フォロー&コメントで○○をプレゼント」といったように、特定のアクションをしたユーザーに抽選で商品やサービスを提供する広告戦略のこと。
企業としては、拡散力の高いTikTokを活用することで、自社の認知拡大や商品・サービスの購買促進を効果的に実現することができます。
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Tiktokキャンペーンの種類
TikTokで実施されているキャンペーンは、主に以下の3種類に分けられます。
1. プレゼントキャンペーン
商品やサービスなどのプレゼントを用意し、ユーザーの応募を促すキャンペーンです。
最も基本的なキャンペーン方法で、「TikTokキャンペーン」と称されるものの多くは、このプレゼントキャンペーンを指します。
該当アカウントのフォローと、いいねやコメントなどのアクションを応募条件とする「フォロー&いいねキャンペーン」「フォロー&コメントキャンペーン」から、応募完了後にすぐ抽選結果が表示される「インスタントウィンキャンペーン」、ライブ配信を視聴した人が応募できる「ライブ配信キャンペーン」まで、そのやり方にも様々な形があります。
2. ハッシュタグキャンペーン(ハッシュタグチャレンジ)
「指定のハッシュタグを付けて動画を投稿すること」を応募条件とするキャンペーンです。
応募者の中から抽選で商品やサービスなどが当選する点は1の「プレゼントキャンペーン」と共通していますが、こちらはユーザー自ら動画投稿する必要があるため、ややハードルが上がります。
TikTokが扱うのは「ショート動画」ですが、短時間で楽しめるエンタメ性の高いコンテンツが主流という特性もあり、ハッシュタグを使ったダンスやゲームなどのチャレンジ企画は相性◎。
TikTokはコンテンツの面白さ(エンゲージメントの高さ)を基準にリーチが伸びていく「コンテンツベース」のアルゴリズムであるため、ユニークなチャレンジ企画は瞬時に拡散される可能性も。自社商品・サービスの知名度や評価が上昇する可能性も高まります。
なお、ハッシュタグキャンペーン(ハッシュタグチャレンジ)と類似するものとして「指定した楽曲やエフェクトを使って動画を投稿すること」を応募条件とする「楽曲使用(エフェクト使用)キャンペーン」もあります。
3. インフルエンサーを活用したキャンペーン
インフルエンサーに商品やサービスのレビュー動画を作ってもらい、それをPR動画として活用したり、ダンスチャレンジに参加してもらったりと、インフルエンサーを中心に展開していくTikTokキャンペーンです。
近年、特に10代や20代の消費行動を大きく左右する存在となったインフルエンサー。(年代別の消費行動について詳しくはこちら)自社商品・サービスジャンルと親和性があり、かつ自社のターゲット層の価値観に近いファンを持つインフルエンサーと一緒にキャンペーンを実施すれば、より大きな効果が期待できます。
Tiktokキャンペーン事例6選
ここからは、企業のTikTokを活用したキャンペーン事例を紹介します。
フォロー&コメントキャンペーン事例|ユニクロ【公式】
40thユニクロ感謝祭TikTokキャンペーン
■キャンペーン概要
株式会社ユニクロ
<条件>アカウントをフォロー後、「ユニクロとの思い出」をコメント
<賞品>ユニクロギフトカード3,000円分 40名様
<応募期間>2024年5月24日~2024年6月2日
高品質・低価格のカジュアルブランド「ユニクロ」を運営する株式会社ユニクロは、創業40周年を記念したフォロー&コメントキャンペーンを実施。
フォローしてコメント、というシンプルな応募ステップでハードルが低い上、共感を集めやすく、ユーザー同士で盛り上がりやすい「思い出」というお題を提示したことで、大きな盛り上がりを見せました。キャンペーン動画のいいね数は1万1500件を超え、コメント数も900件越えを記録しています。
またユニクロは、2019年に実施したハッシュタグキャンペーンも反響を呼んでいました。ユニクロのTシャツ(UT)を着用して動画を撮影。そこに指定された楽曲とハッシュタグ「#UTPlayYourWorld」をつけてTikTokに投稿すると、当選者は「UTグローバルインフルエンサー」に選出されるというもの。
2週間という短い期間であったにもかかわらず、動画投稿数は約20万件を記録しました。
クリエイティビティを刺激する自由な応募形式や、日本だけでなく、アメリカ、台湾、フランス、中国で同時開催されているという点も、異文化交流欲の強い若い世代の興味を刺激したのではないでしょうか。
結果として、「UT」ブランドの認知向上と「あらゆる今のカルチャーをTシャツにのせて、世界へ向けて発信していく」という、遊び心あふれるUTの世界観の発信に貢献したキャンペーンです。
ハッシュタグキャンペーン(インスタントウィン)事例|みんなの知育ひろば【クラシエフーズ公式】
みんなの知育ひろば #プレゼントキャンペーン
■キャンペーン概要
クラシエ株式会社
<条件>ハッシュタグ「#推し知育菓子」をつけて投稿し、キャンペーンページから応募
<賞品>知育菓子セット 50名様
<実施時期>2023年10月
知育菓子「ねるねるねるね」「ポッピンクッキン」シリーズなどを販売するクラシエ株式会社。同社が運営する「みんなの知育ひろば」の公式TikTokでは、ハッシュタグ「#推し知育菓子」をつけて投稿し、キャンペーンページから応募すると、当選者に知育菓子セットをプレゼントするという企画を実施しました。
応募ボタンを押すだけでその場で当落がわかる、手軽なインスタントウィン形式のキャンペーンということで大きな反響を呼びました。キャンペーン動画のいいね数は9,600件を超え、コメント数も700件越えを記録。応募の手軽さで好反応を得た事例です。
エフェクト・ハッシュタグキャンペーン&インフルエンサー活用事例|森永製菓株式会社
Let’s HI-CHEW キャンペーン
■キャンペーン概要
森永製菓【公式】
<条件>オリジナルの「ハイチュウエフェクト」で撮影したダンス動画を投稿
<賞品>日本(渋谷スクランブル交差点)、米国(タイムズスクエア)にて動画放映 1名様
<応募期間>2023年8月1日〜2023年8月15日
チョコレートやクッキーといったお菓子から健康食品まで、多数の人気商品を展開する森永製菓株式会社。
同社のロングセラー商品「ハイチュウ」のうち、アメリカで販売していたフレーバー「HI-CHEW fantasy mix」が“全米人気1位”を獲得したことを記念し、日本でも「ハイチュウアソート<ファンタジーミックス>」として同商品を発売することに。
そのプロモーションの一環としてTikTokを活用したダンスキャンペーンを実施しました。
指定のエフェクトを使用して自由にダンスする、というシンプルな応募ステップでありながら、優勝者には、渋谷のスクランブル交差点とアメリカ・ニューヨークのタイムズスクエアの大型ビジョンで動画を1日間放映という、非常にビッグな特典を用意。
日本だけにとどまらないグローバルなキャンペーン特典が、将来インフルエンサーを目指す若い世代の興味を引き、大きな反響を呼びました。
ABEMATV「今日、好きになりました。」に出演歴のある、あいささんをはじめ、Z世代に人気の10名のインフルエンサーによるお手本ダンス動画も、キャンペーン応募を後押ししていました。
エフェクト・ハッシュタグキャンペーン&インフルエンサー活用事例|クリニーク(CLINIQUE)
「#3秒でごきげんskin」キャンペーン
■キャンペーン概要
クリニーク ラボラトリーズ
<条件>指定したエフェクトで撮影した動画を、ハッシュタグ「#3秒でごきげんskin」をつけて投稿
<賞品>優秀賞:モイスチャー サージ ジェルクリームの現品
<実施時期>2022年10月〜2022年12月
スキンケアブランド「クリニーク(CLINIQUE)」を運営するクリニークラボラトリーズは、人気の保湿アイテム「モイスチャー サージ ジェルクリーム」をイメージした独自のエフェクトを使った、エフェクト・ハッシュタグキャンペーンを実施しました。
エフェクトは、モノトーンの状態から、指示されたポーズを真似していくうちに色づいていき“ごきげんがチャージされる”というユニークな演出で、スキンケアで得られる楽しい気持ちを表現。
コロナ禍のソーシャルディスタンスや百貨店の休業により、ユーザーとブランドの間にできてしまった距離感を縮めることを目的に実施されたキャンペーンでしたが、
美容系インフルエンサーへもエフェクトを使った投稿を依頼したことで、親近感のあるブランドイメージの構築に成功しました。
ハッシュタグキャンペーン&インフルエンサー活用事例|ahamo(アハモ)
「#新生活ダンス」キャンペーン
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■キャンペーン概要
株式会社NTTドコモ
<条件>新CMの楽曲に合わせ“新生活”をテーマにした動画を撮影し、ハッシュタグ「#新生活ダンス」「#ahamoプレゼントキャンペーン」をつけ投稿
<賞品>デジタルギフト5,000円分 30名様 ※入賞者の中から10名様にCM出演者のサイン入りポストカードもプレゼント
<応募期間>2024年3月1日〜2024年3月31日
株式会社NTTドコモは、携帯電話の格安プラン「ahamo」の公式TikTokにて、ダンス&ボーカルグループユニットBE:FIRSTを起用した新CM楽曲を使った動画コンテストを開催しました。
3月の新生活準備の時期に合わせた企画となっており、“新生活”をテーマに抱負や意気込みを動画で自由に表現するというもの。ダンス動画の投稿はやや難易度が高いものの、デジタルギフト5,000円分とサイン入りポストカードという豪華なプレゼントによって、多数の応募者を獲得しています。
インフルエンサー活用事例|ニトリ【公式】
インフルエンサー広告キャンペーン
■キャンペーン概要
株式会社ニトリ
<実施時期>2023年3月
家具/インテリアの販売を日本全国にチェーン店展開する株式会社ニトリは、新生活に向けた買い揃え需要が高まる3月に合わせ、インフルエンサーを広告に起用したキャンペーンを実施しました。
持ち帰りできる「シングルマットレス(ZEROEM)」、勉強や仕事に使える机「デスクプレフェセット」、冷蔵庫やキッチンなど磁石がつく場所で役立つ「マグネットスパイスラック」など、画像のみでは良さが伝わりにくい商品を中心に、インフルエンサーに使用してもらい、そのリアルな使用感や活用ポイントを動画で紹介してもらうというもの。
商品・サービスと親和性が高く、ターゲット層からの信頼を集めているインフルエンサーを起用したことで、ユーザーの利用意向を高め、実店舗への来店につなげることに成功した施策でした。キャンペーン期間中におけるニトリ店舗での購入者アンケートによると、若年層の来店数が「TikTok」によって、実施前比で2倍に上昇したとのことです。
Tiktokキャンペーン成功のポイント
ここからは、TikTokキャンペーンを成功させるために押さえておきたいポイントを解説していきます。
エンゲージメントされやすいキャンペーン企画
「2. ハッシュタグキャンペーン(ハッシュタグチャレンジ)」でも述べた通り、TikTokは「フォロワー数に限らず、優良なコンテンツを評価し、適切なユーザーに届ける」という理念のもと、「コンテンツベース」のアルゴリズムが設定されています。
つまり純粋に、コンテンツが面白いか否かが重要視されるということです。
投稿したコンテンツは一定数のユーザーに配信され、その際の視聴態度やエンゲージメントが機械学習されると、また次のユーザーへと配信。“高い評価”を得られたコンテンツはフォロー・フォロー外関係なくレコメンドされ、より多くのユーザーに再生される流れとなります。
したがってTikTokでは、いかにコンテンツへの視聴態度やエンゲージメントを高くつけられるかが重要であり、そこを第一に考えたキャンペーン企画・制作が求められます。
この点、「○○をしている動画を投稿してプレゼントをゲット」「商品を使っている動画を投稿してキャンペーン応募」といったチャレンジ型・ユーザー参加型のキャンペーンは、能動的なアクションを促すことができ、エンゲージメントの向上につながります。特にダンスチャレンジ系のキャンペーンは、手本となる動画の視聴完了率や保存率の向上も見込めるでしょう。
「フォロー&コメントで○○をプレゼント」といったライトなキャンペーン企画であっても、ストーリー仕立てのクリエイティブやショートドラマなど、ユーザーの注意を最後まで引きつけるコンテンツを用意するとエンゲージメントが伸びやすく、より拡散力が高まります。
TikTokのメインユーザー層であるZ世代、若年層への理解
TikTokユーザーは近年、幅広い世代に広がりつつありますが、やはりメインとなるのは若年層、特に10代のZ世代です。
NTTドコモ モバイル社会研究所がおこなった調査によると、TikTokの利用率は10代で最も高く、55.0%。InstagramやX(旧Twitter)よりも、10代と他の年代との利用率の差が大きいことがわかります。また、テテマーチでおこなった調査では、10代のうち51.6%がTikTokを毎日利用していることが明らかに。
TikTokのメインユーザーが10代であることを踏まえると、やはりキャンペーン企画においても、若年層の消費行動や価値観への理解が重要になってきます。
若年層、特にZ世代へのアプローチとして重要なのは「自分ごと化」、つまり「自分にフィットしている」「自分向けだ」と感じてもらうこと。
Z世代は情報リテラシーが高く、情報収集能力に長けた世代であるため、様々な情報を駆使して商品・サービスを調べ上げ、それが本質的に自分にとって価値があるか否かを判断するのが得意です。商品・サービスが自分の価値観にフィットしないと感じたら、たとえそれが有名なマスブランドであってもスルーしてしまいます。(詳しくは「Z世代マーケティングとは?新消費行動モデルEIEEBと事例で解説」)
さらに、TikTok公式がおこなった「Z世代白書2023 〜自由に自遊するZ世代〜」では、以下のようなデータも。
Z世代のTikTokユーザーのうち
- 62.2%が「企業発信の情報に色々『裏』がある」と認識
- 50.7%が「動画をよく飛ばしながら見る」と回答
- 52.2%が「もっと色々な人とつながりたい」と回答
- 60.8%が「知らない分野や世界にも触れたい」と回答
- 91.8%が「自分の感性や感覚を磨いていきたい」と回答
Z世代の中でも特にTikTokユーザーは、情報リテラシーや情報スルー力がより高く、また他者との交流を通して視野を広げ、成長していきたいという欲も強いことがわかります。
Z世代から共鳴されるインフルエンサーとコラボしたり、商品のメリット・デメリットの両面をさらけ出す“誠実”なコンテンツ(「裏」もしっかりと見せるコンテンツ)やユーザー同士で活発な交流・議論ができる参加型コンテンツをキャンペーンに絡めたりと、Z世代の価値観をしっかりと理解した企画を立てることで、より良い反応が得られるでしょう。
キャンペーン参加メリット・参加条件の設定
商品・サービスの認知拡大や購買促進など、キャンペーンの目的達成に向け、より多くの反応を得るためには、①条件を緩和し応募ハードルを下げる、②応募のステップをシンプルにする、③ターゲット層の興味・関心に沿った魅力的なインセンティブ(参加メリット)を用意する、この3つが基本です。
前述した「TikTokのメインユーザー層であるZ世代、若年層への理解」にも関係しますが、③の参加メリットについては、商品などのプレゼントにするよりも、CM出演権利や広告掲載権利といった若年層の承認欲求を満たすものにする方が効果的な場合もあります。
自社のターゲットやキャンペーン目的に合わせ調整しましょう。
まとめ
本記事では、キャンペーン成功に向けた様々なポイントや成功事例をご紹介してきました。若い世代をメインユーザーとするTikTokでは、キャンペーンの効果を最大限に発揮するためだけでなく、炎上リスクを軽減するためにも、やはり若年層への理解は最重要です。
テテマーチは、Z世代特化型のマーケティング機関「lookey」を有しています。
「lookey」は、Z世代の社員と大学生インターンによる“リアルな感性”と、テテマーチが持つ“論理性”を掛け合わせ、企業のZ世代マーケティングを包括的にサポートしていくというもの。
Z世代の価値観や感性に基づくSNSコミュニケーションやクリエイティブ制作、トレンドを捉えたプロモーション企画立案などを得意とするテテマーチに、ぜひTikTokキャンペーンもお任せください。
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