【2024年】動画マーケティングとSNS活用法|事例6選・成功のポイント
Date : 2024/08/30
昨今多くの会社が取り入れている「動画マーケティング」。本記事では、最新の動画マーケティングの潮流を踏まえつつ、その種類やSNS活用のポイント、企業事例を紹介していきます。 再生数を伸ばすショート動画のコツについても解説しているので、動画制作にお悩みの方もぜひご覧ください。
この記事でわかること
- 動画マーケティングの概要・メリット/デメリット
- 動画マーケティングとSNSの親和性・事例
- ショート動画の再生数を伸ばすコツ
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動画マーケティングとは?
動画マーケティングは、動画を通して商品やサービスを宣伝し、消費者とのコミュニケーションを図るマーケティング手法です。
動画は、視覚と聴覚を同時に刺激するため記憶に残りやすく、また、複雑な情報も直感的に理解できます。そのため画像やテキストのみよりも興味・関心が醸成されやすく、購買行動を促す効果も期待できます。
動画コンテンツの形式
動画コンテンツの形式は、大きく分けて「長尺動画」「短尺動画(ショート動画)」「ライブ配信」の3つがあります。
長尺動画
長尺動画は、一般的に数分から数十分、場合によっては数時間の長さを持つ動画コンテンツを指します。詳細な情報提供やストーリーテリングに優れた形式であり、ブランドやメッセージを深く理解してもらうための強力なツールとなっています。代表的なプラットフォームとしてはYouTubeが挙げられます。
短尺動画(ショート動画)
短尺動画(ショート動画)は、通常数秒から数十秒程度の長さで構成される動画コンテンツです。スキマ時間にサクサクと視聴することができるため、「タイパ」重視(※)の傾向が強まる昨今、注目を集めています。(ショート動画のメリットについて詳しくはこちら)
以下が代表的なプラットフォームとして知られています。
- Instagramの「Instagramリール」
- TikTok(通常投稿)
- YouTubeの「YouTubeショート」
※タイムパフォーマンスの略称。自分にとって魅力的な情報を効率的に消費し、限られた時間内で最大の満足を得ようとする考え方
ライブ配信
ライブ配信は、リアルタイムで動画を配信し、視聴者と双方向にコミュニケーションを取ることができる機能。商品紹介やイベント中継、セミナー、Q&Aセッションなど、さまざまな用途で活用されています。 この形式は、主に以下のプラットフォームで利用することができます。
- Instagramの「Instagramライブ」
- TikTokの「TikTokライブ」
- YouTubeの「YouTubeライブ」
動画マーケティングのメリット・デメリット
続いて、動画マーケティングをおこなうメリットとデメリットについて、それぞれ解説していきます。
メリット|エンゲージメントの高さ
動画コンテンツは、他の形式に比べ、高いエンゲージメントを引き出す力を持っています。
視覚と聴覚を同時に刺激するため記憶に残りやすく、また視聴者は、動きや音楽、ナレーションを組み合わせた映像から膨大な情報を得るため、静止画やテキストだけでは伝わりきらない感情やメッセージ、世界観までを受け取ることができます。
商品やブランドへの理解度も上がり、結果としてブランドと視聴者との強い結びつきを生むのです。
メリット|SNSとの親和性の高さ
動画はSNSでシェアされやすいコンテンツの一つであり、SNSとの親和性が非常に高いです。
特にスマホの普及に伴い、動画を見る環境がPCからスマホへと移行している現在、スマホ利用率の高いSNSは動画コンテンツと理想的な組み合わせと言えます。短い動画であれば、視聴者は移動中やスキマ時間に手軽に楽しめ、自然とシェアする行動にもつながりやすいです。
デメリット|コンテンツ企画・制作難易度の高さ
一方、デメリットは、高度な企画力と制作スキルが求められる点。
動画制作は、単に撮影するだけでなく、企画から演出、制作、撮影、編集までの一連のプロセスを経る複雑な作業です。撮影自体も専門性が求められ、カメラマンや専用の機材が必要となります。撮影場所の選定や照明、音響など、細部にわたる調整が必要であり、これらがすべて連携して初めてクオリティの高い動画が完成するのです。
また、動画マーケティングの効果を最大化するためには、動画制作のスキルに加え、SNSマーケティングの知見も不可欠。ユーザーにどう届けるか、どのプラットフォームで拡散させるかといった戦略も企画段階で考慮する必要があります。
【2024年】SNS時代の動画マーケティングの潮流
ここでは、2024年最新の動画マーケティングの潮流について解説していきます。
約70%が購買への影響を感じるショート動画
音楽事業やショート動画マーケティング事業を展開する総合エンタテインメント会社「スターミュージック・エンタテインメント」がおこなった調査によると、消費者の69.4%が「ショート動画が自身の購買行動に影響を与えている」(※)と感じていることがわかりました。
※「とても影響を与えている」「影響を与えている」「やや影響を与えている」の合算
わずかな時間でコンテンツを摂取でき、また、AIによるレコメンド機能によってユーザーにマッチしたコンテンツを提供するため、ストレス無く長時間視聴することできるショート動画。Z世代を中心に「タイパ」重視(※)の傾向が強まる昨今、よりその重要度が増しています。
特に「TikTok売れ」が話題になったTikTokにおいては、他のSNSよりも、情報収集やコミュニケーションなどといった、何らかの目的を持ってアプリを開くことが少なく、“何か面白いものを求める”受動的な姿勢のユーザーが多い傾向があります。こうした自由気ままな回遊が、思いもよらない出会いや新しい興味・関心を醸成し、一気に購買行動まで気持ちを高めていくのです。
※タイムパフォーマンスの略称。自分にとって魅力的な情報を効率的に消費し、限られた時間内で最大の満足を得ようとする考え方
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フォロワーが少なくても露出できるInstagramリール
Instagramは2024年4月30日、リールのレコメンドに関する最新アルゴリズムを発表しました。
主な変更点は下記の2点です。
これらのアップデートにより、Instagramではショート動画(リール)の活用とコンテンツ品質の重要度が高まりました。
- フォロワーが少なくても、発見タブやおすすめ欄などに表示されるチャンスが与えられる
- オリジナル投稿の重要度を高める
それまで、リールをフォロワー外へリーチさせるには、第一段階としてフォロワーから多くのエンゲージメントを得ることが必須条件となっており、フォロワー数が多ければ多いほど外部に露出しやすいアルゴリズムになっていました。
しかし、最新アルゴリズムにて、おすすめ表示のランク付け方法を変更。フォロワー規模に関係なく、コンテンツに興味がありそうな一部のフォロワー外ユーザーに直接表示され、そこで評価が高いと更に多くのフォロワー外ユーザーに表示されていくという、TikTokに近いアルゴリズムに変わりました。
この変更は、アカウントを成長させたいユーザーにとって大きなチャンスです。リールの重要度は今後ますます高まっていくことが予想されます。
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動画マーケティングに活用できる主要SNSプラットフォーム
ここからは、動画マーケティングに活用できる主要なプラットフォーム、Instagram・TikTok・YouTubeそれぞれについて、特徴を解説していきます。
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Instagramの概要・動画活用法
Instagramの基本理念は「大切な人や大好きなことと、あなたを近づける」。
「好き」や「欲しい」を起点にユーザー同士がつながっていく、「ユーザーベース」のアルゴリズムを採用することで、その理念を体現しようとしています。
■概要
・画像や動画を投稿して楽しむプラットフォーム
・コンテンツに“美しさ”や“一貫性のある世界観”が求められる傾向がある
・ビジュアル訴求が得意なため、洋服や化粧品、料理など、商品そのものが見映えする商材ジャンルと相性◎
・ECと連携することで、Instagram上で商品紹介〜購買まで一貫したコミュニケーションが可能
動画活用法
Instagramで活用できる動画は、以下の4つです。
TikTokの概要・動画活用法
TikTokは「人々の創造性を引き出し、喜びを提供すること」をミッションとしたプラットフォーム。
フォロワーではなくコンテンツベースで広がる(コンテンツの質のみによって広がる)独自アルゴリズムを採用することで、そのミッションを実現しようとしています。
■概要
・ショート動画を投稿して楽しむプラットフォーム
・同じくショート動画を扱うInstagramと異なり、拡散性が高く、リアル感・エンタメ性を重視するトンマナがある
・ダンスやコント、ショートドラマ、ショートフィルムなど、人気のフォーマットがある
・強力な機械学習による「コンテンツベース」のアルゴリズムを採用しているため、ユーザーにとっては“面白いコンテンツが何もせずに次々と出てくる”中毒性の高いアプリ
動画活用法
TikTokで活用できる動画は、以下の2つです。
YouTubeの概要・動画活用法
世界最大の動画共有サービスとして、支持を集めているYouTube。
国内でも90%近くの圧倒的な利用率を誇っています。他のSNSと比べ、性別・年代問わず全ての層で幅広く利用されていることから、マスメディアに近い媒体であるとも言えます。
■概要
・動画を投稿して楽しむプラットフォーム
・ストック型のコンテンツで、長期間にわたって再生され続ける
・SEO(検索エンジン最適化)に強い
・長尺の、情報量の多い動画を投稿できるため、1本のコンテンツで商品紹介〜興味・関心の引き上げまで可能
動画活用法
YouTubeで活用できる動画は、以下の3つです。
SNS時代の動画マーケティング事例6選
ここからは、実際におこなわれた、企業の動画マーケティング事例を紹介していきます。
1.Instagram事例(リール)|ロクシタン(L’OCCITANE)
自然由来の素材を使用した化粧品で人気を集める「ロクシタン(L’OCCITANE)」。
Instagramでは、新商品や人気商品の紹介、ハウツー系コンテンツを中心に投稿しています。ロクシタンの華やかな世界観を表現したフィード投稿のほか、リールでは、思わず画面をじっと眺めてしまう“アハ体験”(※)動画や、画面をタップすることでセレクトできるルーレット動画など、ユニークな動画を投稿。
特に、新商品「チェリーライチ」シリーズの発売を記念して2023年2月28日に投稿されたリールは、約5.6万回もの再生を記録しています。
回答をコメントするよう呼びかけることで、エンゲージメント獲得も狙ったこの投稿。コメント閲覧も含め、ユーザーが自然と長時間滞在してしまう、かつゲーム感覚で商品を知ることができる仕掛けが見事です。外部ユーザーにリーチしやすいというリールの特徴に合わせ、ライトなコンテンツにしているという点でも、優れた事例です。
※・・・何かのきっかけで、これまで理解できなかったことが突然理解できたりひらめきを誘導する体験
- 再生回数:約5.6万回
- いいね数:約2,000件
2.Instagram事例(ライブ配信)|無印良品
衣服から生活雑貨、食品まで、幅広い商品の開発・製造・販売をおこなう無印良品。
Instagramでは、「人気商品月間ランキング」や自社ECのレビューを交えつつ、バラエティ豊かな商品を一つひとつ紹介しています。
そんな無印良品ですが、Instagramライブを使ったライブコマースに力を入れている点に注目です。
新商品から隠れた定番商品まで、店舗スタッフが直接紹介していくライブコマースで、気に入った商品はその場で購入可能。商品の使い方に加え、自分に合った商品の選び方や商品のメンテナンス方法など、プロならではの視点で視聴者と密にコミュニケーションをとっていくライブコマースは、毎回大きな反響を呼んでいます。
無駄な部分を削ぎ落としたシンプルな店頭ポップ、シンプルな商品タグが特徴の無印良品だからこそ、ブランド側の想いやおすすめポイントを詳しく聴けるライブ配信が人気を集めているのかもしれません。コアファンのコミュニティができやすい、Instagramをプラットフォームに選定している点も、成功要因の一つでしょう。
3.TikTok事例|ロート製薬
目薬をはじめとしたアイケア商品、胃腸薬、漢方薬、スキンケア用品など多くの商品を取り扱うロート製薬株式会社。
TikTokのユーザー層に合わせ、公式アカウントでは主に化粧水や日焼け止め、リップクリームなどといった美容アイテムを紹介していますが、ハウツー動画や使用感動画といったベーシックなものだけでなく、高校生を主人公とした連続もののショートドラマや、実際の高校(品川女子学院高等学校)とのコラボレーション動画など、さまざまな企画にチャレンジしている点がポイントです。
中でもユニークなのが2024年8月19日に投稿された「ASMR」動画。
女性が朝の身支度をする様子を、紙工作で表現しています。クセになる音と絶妙なゆるさのあるイラスト、また、メイクが完成するまでの工程への解像度の高さに、「ずっとみてしまう」「再現度高い」「わかる」と、好意的なコメントが多数寄せられました。
しっかりと自社商品を絡めながらも、遊び心のある動画で、ターゲットユーザーとの距離を縮めた成功事例です。
- 再生回数:約270万回
- いいね数:約4万9,500件
- 保存数:約2,841件
4.TikTok事例|ニトリ
日本全国にチェーン展開する大手家具/インテリア商品小売業、ニトリ株式会社。
新生活に向けた買い揃え需要が高まる3月に合わせ、インフルエンサーを活用した動画マーケティングを実施しました。
その内容は、持ち帰りできる「シングルマットレス(ZEROEM)」、勉強や仕事に使える机「デスクプレフェセット」、冷蔵庫やキッチンなど磁石がつく場所で役立つ「マグネットスパイスラック」など、静止画のみでは良さが伝わりにくい商品を中心に、インフルエンサーに使用してもらい、そのリアルな使用感や活用ポイントを動画で紹介してもらうというもの。
特に、静止画のみでは商品の特長を伝えきれないのがマットレスです。
その点、インフルエンサーの動画では、圧縮パッケージのマットレスを開封し、空気が入り膨らんでいく様子、ポケットコイルのフィット感から、ゴミの分別方法までもを公開。身近なインフルエンサーというフィルターを通じて自分ごと化できるように仕上げられています。
リアル感や“ゆるさ”が好まれるプラットフォームであるTikTokを上手く活用した、動画マーケティングの成功事例だと言えるでしょう。
なお、動画広告の配信期間中における、ニトリ店舗での購入者アンケートによると、若年層の来店数が「TikTok」によって、実施前比で2倍に上昇したとのことです。
- 再生回数:約64万8,000回
- いいね数:約6,000件
- 保存数:約800件
5.YouTube事例|GoPro
衣服やスポーツ用品などに装着して動画を撮影できるウェアラブルカメラメーカー「GoPro」。 いまやアクションカメラの代表的存在となったGoProですが、その名を広げるきっかけとなったのが、YouTubeの動画コンテンツです。
プロサーファーやアスリートによる、GoProを使った映画さながらの迫力ある映像で、視聴者に強烈なインパクトを残しています。また、動画では、過酷な状況下でも優れたパフォーマンスを発揮するGoProの強みをアピールするだけでなく、ドキュメンタリー的な要素も含まれています。
ただの商品紹介にとどまらない、没入感あふれる長尺映像で、ブランドが提供するメッセージをユーザーに上手く伝えられている良い事例だと言えるでしょう。
- 登録者数:約1,120万人(2024年8月時点)
- 再生回数:約394万8,000回
- いいね数:約5.8万件
6.YouTube事例|トイザらス
国内最大級の品揃えを誇るおもちゃメーカー・トイザらス。
実店舗とECのシームレス化を図る「ストア・オーダー・システム」や、自社ECへのUGC活用など、デジタルマーケティングに果敢に取り組んでいる同社ですが、特に近年力を入れているのがYouTubeの動画コンテンツです。主に新商品の紹介動画をアップしています。
「YouTube Kids」を使う子どもから、親世代、さらには孫を持つシニア世代まで、幅広いユーザーを誇るYouTubeは、おもちゃメーカーのトイザらスに、まさにぴったりのプラットフォームだと言えるでしょう。
そんな同社は、YouTubeショートにも積極的に取り組んでいます。中でも再生数が多いのが、2024年2月6日に配信された、おもちゃを使ったマジック動画。
わかりやすい「商品紹介動画」であるというだけでなく、マジックの手際の良さについ見入ってしまう、中毒性の高い動画になっています。この動画は、結果として視聴者のループ再生を誘い、約2.2億回もの再生回数を記録しました。
- 登録者数:約62.7万人(2024年8月時点)
- 再生回数:約2.2億回
動画マーケティングにおけるSNS活用のポイント
最後に、動画マーケティングの成功のカギとなる、SNS活用のポイントを解説します。
自社ブランドの商材ジャンルと親和性の高いSNSを選ぶ
まずは、プラットフォーム選定についてです。
弊社が電通マクロミルインサイト様とおこなった、10代~50代の合計2000人を対象とした共同調査では、プラットフォームごとに“相性の良い商材ジャンル”が存在することが明らかになりました。 以下は、そのデータです。
商品・サービスに対するInstagramの影響力を商材ジャンル別で見たところ、認知段階では男女ともに「化粧品」「ファッション関連」「外食店舗」に対する影響力が強くなっていることがわかりました。
■商品・サービス認知に与えるInstagramの影響度
※性年代別で最も利用率の高かった10代のデータを表示
一方、商品・サービスに対するTikTokの影響力を商材ジャンル別で見たところ、
女性において「化粧品」「ファッション関連」への影響力が強くなる傾向がInstagramと共通していました。しかし「ゲーム/玩具」への影響力は、TikTokの方がわずかに強いという結果に(※)。
※・・・「認知」段階においてInstagramは21.4%・TikTokは26.9%(5.5ポイント差)
■商品・サービス認知に与えるTikTokの影響度
※性年代別で最も利用率の高かった10代のデータを表示
Instagramと同じく、TikTokは動画(ショート動画)を扱うため、商品を使用したビフォーアフター動画や、生地感・質感などのレビューが重宝される「化粧品」や「ファッション関連」との相性が良いと考えられます。
また、TikTokはダンスやコント、ショートドラマ、ショートフィルムなど、エンタメ性の高いコンテンツが主流。ユニークな切り口でコンテンツを作りやすいという点で、「ゲーム/玩具」とも相性が良いのでしょう。
このように、それぞれ相性の良い・より効果を発揮しやすい商材ジャンルが存在するため、自社に合ったプラットフォームを選定することが重要です。
SNSマーケティングの知見もある動画制作会社を選ぶ
次に、外注先の選定についてです。
一口に動画制作会社といっても、その得意領域はさまざま。そんな中、選定のポイントにしたいのが「SNSマーケティングの知見があるか」です。
動画コンテンツとしてのクオリティは重要ですが、動画がSNSのアルゴリズムによってターゲットユーザーの元に届き、シェアされ、さらにそのユーザーが持つコミュニティで発話されていくという、“広がっていく”流れを作ることができなければ、動画マーケティングは成功したとはいえません。
商品やブランドを認知のみならず、動画を通してユーザーとのコミュニケーションを図り、その先の購買までつなぐこともできるのが動画マーケティング。ただ一つのプラットフォームで高評価を得れば良いということではないのです。
再生数を伸ばすショート動画のコツ
前述した通り、ショート動画はユーザーとの初期接点をつくる効果的な手段であることがわかりました。しかし、その効果を発揮するにはいくつかのコツを押さえる必要があります。
冒頭0.5秒~3秒でユーザーを引き付けること
TikTokやInstagramのリールは、動画をスワイプするだけで簡単にスキップできてしまうため、そのコンテンツが面白くないと判断されれば、すぐに離脱されてしまうでしょう。
その判断に要する時間はわずか冒頭0.5秒~3秒だと言われています。
したがって、まず冒頭の数秒間の部分に、視聴者の心を掴むフックを入れなければなりません。キャッチーな音楽や効果音、インパクトのあるビジュアル、ターゲットへの呼びかけといった、つい手を止めてしまうような仕掛けが効果的です。
動画に“緩急”をつけること
ショート動画を最後まで視聴してもらうには、緩急をつけることが非常に重要です。 無駄な間が入ってしまったり、1シーン・アングルのみで単調になってしまったりすると、ユーザーのストレスとなり、スキップを招いてしまいます。
緩急をつけるためのポイントは、以下の2点。
- カット数を増やす
- ところどころで早回しをする
例えば「料理をする動画」1つでも、テーブルに置いた材料を見せるカット・フライパンを上から見せるカット・キッチン横からのカットなど、カット数を増やすことで、見応えのあるリッチな仕上がりに。
また、所々で動画を早回しにすることで、つい目で追ってしまう中毒性の高さを生み出します。「早回しの部分をもう一度じっくり見たい!」と、リピート再生を誘うことにもつながるでしょう。
シームレスな動画にすること
TikTokやInstagramのリールは、次の動画にスワイプしない限り、同じ動画がループされる仕様になっています。
そこでポイントとなるのが、動画の冒頭部分と終了部分が違和感無くつながるように編集すること。シームレスな動画は、ユーザーの集中力を途切れさせることがないため、自然とリピート再生が狙えます。
再生中もわかりやすい位置にテロップを表示させること
若い世代を中心に、テレビを観ながら・音楽を聴きながらSNSを利用する「ながら視聴」が浸透している昨今、スキマ時間に楽しむショート動画を、音声オフのまま視聴するユーザーも多くいます。
そのため、ミュートの状態でも、画面を見ただけで動画の概要を理解できるようにする工夫が必要です。
まとめ
本記事では、動画マーケティングの概要からSNS活用のポイント、企業事例までを紹介しました。
認知拡大のみならず、購買にも大きな影響を与える動画コンテンツ。ぜひ本記事で解説したポイントを参考に、自社に合った動画マーケティングの形を探ってみてください。
ショート動画に関する資料を無料で配布しております。
ご興味のある方はぜひ、下記よりダウンロードしてご覧ください。