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3000件の調査データから見るZ世代の商品選びの特徴と世代比較

3000件の調査データから見るZ世代の商品選びの特徴と世代比較

Date : 2023/11/16

本記事では、様々な世代を対象にした価値観や消費行動に関する調査をもとに、Z世代が持つ価値観や消費行動に焦点を当てて解説します。

こちらのコラムを読んでくださっている方の中には、「Z世代に合わせたコミュニケーション媒体・手法が知りたい」「Z世代に受け入れられる商材・コンセプトを見極めたい」等と考えている方が多いのではないでしょうか。いままで、「Z世代の消費行動」などについて言及された記事や資料をご覧になってきたことがある方もいるかもしれません。

しかし、今回実施した調査で集めた最新のデータを見ると、予想を裏切るようなデータがいくつかみられました。

この記事では、最新の調査データからわかったZ世代の商品選びの特徴や選ばれ続けるブランドになるためのヒントをお届けします。最後までぜひご覧ください。

この記事でわかること

  • Z世代と他世代の購買行動の傾向
  • Z世代と他世代のブランド意識の違い
  • 事例からわかるZ世代から選ばれるブランドの特徴

Z世代の商品選びの特徴や世代比較に関連したお役立ち資料は下記からご覧いただけます。
お気軽にダウンロードくださいませ

本資料では、X・Y・Z世代で合計3000件の調査データから、
最新のZ世代の消費行動についてまとめています。
Z世代マーケティング戦略を考えるヒントとしてぜひお役立てください。

調査概要

今回の調査では、Z世代(15~27歳)、Y世代(28歳~42歳)、X世代(43歳~58歳)の男女それぞれ500名ずつ、計3000人を対象に実施しました。記事中に掲載されているグラフの青色の矢印はZ世代より他世代の方が割合が高いもの、ピンクの矢印はZ世代の方が他世代より高いものを示しています。

Z世代と他世代の購買行動の傾向

Z世代の6割は「カスタマイズできる」「話題になっている」に惹かれて購入

まずは世代別に購買行動の傾向を比較したグラフをご覧ください。以下のグラフは、「行動や意識、価値観について、あなたご自身のお気持ちとして、あてはまるものをそれぞれ教えてください。」という質問に対する回答を集めたものです。Z世代が他の世代よりも購買を検討するにあたり、高く意識しているものがピンク色の矢印で示されている項目です。

他の世代と比較して意識が高い傾向にあったのは「自分向けにカスタマイズできる商品・サービスに魅力を感じる」という回答でした。

このように、カスタマイズ可能なものは、自分の個性や好みを反映させることができるものとして、魅力的に映っているのではないでしょうか。

また、こちらに次いで割合が大きかったのは、「話題になっている商品・サービスは使ってみたい」という回答でした。昨今目まぐるしくトレンドが変わる中で、デジタルネイティブであるZ世代は、SNSを中心にトレンド情報を収集する機会を非常に多く持っています。商品・サービスもインフルエンサーがおすすめすることで話題になるケースが多く、インフルエンサーに影響を受けやすいZ世代だからこそ、このような結果になったと考えられます。

Z世代では男性より女性のほうが口コミ重視

続いて、Z世代を性別で比較した調査データによると、「実際に利用・購入した人の評判・口コミを見て購入したい」「利用・購入する前の情報収集はかかせない」と回答した人の割合が男性より女性のほうが多い傾向にありました。男性より女性の方が情報や口コミを重視していることから、女性の方がリスク回避的な購買行動を取る性質が強いことが読み取れます。

また、商品やサービスの購入・利用を検討する際に、参考にしている情報源に関する調査によると、「SNSを参考にする」という回答のみZ世代の割合が多く、その他の回答はZ世代の割合が少ないという結果になりました。

この調査結果を踏まえると、女性向けの商品・サービスをリリースされる際には、商品やサービスの利用者が口コミを残したくなるような仕組みを作ったり、インフルエンサーなどによるSNSのシェアを促したりするなど、ユーザーが価値を置く情報源となるようなコンテンツの提供が効果的かもしれません。

Z世代が情報収集で最も活用するSNSはInstagram

下記のグラフは上記のデータの中からSNSに関するもののみ抽出したものです。世代別の調査データによると、Z世代は他世代と比較してInstagram、YouTube、X(旧Twitter)をメインに活用していることがわかります。

特に42%のZ世代が活用していると回答したInstagramは、画像と動画を中心としたSNSであり、情報収集と非常に相性が良いと考えられます。視覚的にわかりやすいサムネイルで紹介されている投稿が多く、ビジュアルで訴えかけるため、購買意欲を刺激することに効果的です。
また、Instagramはインフルエンサーが多く活動するSNSであり、彼女らが紹介、レビューする商品・サービスは購買検討の際の重要な情報源となります。ユーザーが信頼を寄せるインフルエンサーが紹介する商品・サービスの情報を収集し、自身の購買検討に役立てていると考えられます。

Z世代と他世代のブランド意識の違い

Z世代は価格よりも「好きかどうか」が重要

Z世代と他世代を対象にした、ブランド意識の違いについて調査したデータによると、「多少価格が高くても、好きな企業やブランドを選びたい」「話題になっているブランド意識して選ぶ」と回答したZ世代の割合が他世代よりも多いという結果となりました。

「多少価格が高くても、好きな企業やブランドを選びたい」と回答したZ世代の割合が多い理由には、Z世代の価値観と消費行動の特性が深く関わっていると考えられます。

冒頭の購買行動の傾向に関して解説した通り、Z世代は自分の個性や好みを反映させる意識が強いと考えられます。彼らにとって、ブランドは自己の価値観や所属するコミュニティを象徴するものであり、購買は自己のステータスや個性を周りに示す手段と言えます。Z世代にとって、商品・サービスを購入する際、価格よりもブランドが持つストーリーや価値に共感しているかということは、購買を検討する際の一つの指標となっているのでしょう。

Z世代は話題になっているブランドを意識して選ぶ

また、次に割合が大きかったのは、「話題になっている企業やブランドは意識して選ぶことがある」という回答でした。Z世代は、デジタルネイティブと言われている通り、トレンドや新たなムーブメントに対する感度が非常に高い傾向にあります。そのような中で話題になっているブランドや企業は、Z世代の関心を引きやすく、自分たちが流行に乗っているという感覚を得るための一つの手段となっているのかもしれません。

このように、SNSを中心に話題を作るために、UGCを上手く作る仕掛けをしていくことが、ブランドへの関心を高め、消費行動につなげることができると言えます。

Z世代から支持を受けている商品・サービス事例

株式会社スナックミー:おやつの定期便 snaq.me

snaq.meは、おやつが定期(2週に1回もしくは4週に1回)で届くおやつのサブスクリプションサービス。「おやつ診断」でパーソナライズされた厳選おやつの詰め合わせ「おやつ体験ボックス」が届きます。すべてのおやつが、人工甘味料、合成香料、合成保存料や漂白剤など不使用で、ナチュラル素材のみからできている点もこちらのサービスの特徴の一つです。

Web行動ログ分析ツールDockpitのデータによると、snaq.meユーザーのボリュームゾーンは20~30代の若年層となっており、若年層を中心に注目を集めているブランドとなっています。

分析ツール:「Dockpit」、分析期間:2022年11月〜2023年10月

Instagramでは、下記のようにショート動画を用いた開封時の様子の訴求や「寒い時期に食べたいおやつ9選」のような季節性のニーズに関連した情報発信で、商品やブランド体験への興味喚起を促しています。

X(旧Twitter)やInstagramではユーザーから、自分にぴったりのおやつを診断によってレコメンドしてもらえるという体験価値やナチュラル素材から作られているというブランドに共感して購入している声がUGCとして発生しており、新規ユーザーのブランド認知や購入検討の後押しに役立っていることが伺えます。

スーパーで買うおやつよりも少し高単価であっても、ブランドコンセプトや体験価値に共感して購入するというように、Z世代の特徴である「多少価格が高くても、好きな企業やブランドを選びたい」という価値観が反映されているサービスであることがわかります。

Acne Aoyama株式会社:ACNE STUDIOS

ACNE STUDIOSは、スウェーデン・ストックホルムで設立されたファッションブランドです。公式Instagramのフォロワーは400万人を超えており、Z世代を中心に支持されていることが伺えます。このブランドで特に人気が高いのが、スカーフです。

以下の画像は、Instagramでacne studiosで検索した結果です。ピンクのブランドタグをアクセントにしたシンプルなデザインが、SNSなどで注目を集めており、購入した人によって拡散されています。

価格帯は、素材とサイズにより2万円~5万円代と少し高単価ではあるものの、色柄のバリエーションが豊富で、パーソナライズ刺繍ができるアイテムでもあることから、Z世代のほかの人とは異なる自分らしさ、ユニークさを重要視するというニーズにこたえているブランドです。高単価であっても、独自性を表現することができるブランドであるため、Z世代からの支持が厚い理由の一つと考えられるのではないでしょうか。

まとめ

本記事では、Z世代と他世代の購買行動やブランド意識の違いについて、最新の調査データを通じて解説いたしました。Z世代は自分の個性や好みを反映させることができるものを好み、ブランドに対しては価値観や社会的な影響を重視する傾向にあります。

ターゲットとなるZ世代の特性を理解し、それに基づいたSNSでエンゲージメントを促進する戦略が必要です。
自社のZ世代マーケティングの効果を最大化するためにも、本記事の内容を参考にしてみてください。

本記事に関連する資料も無料で配布しております。ご興味ある方はぜひ下記よりダウンロードください。

Z世代の消費に対する意識調査 商品選考に時間をかけてタイパに逆行するZ世代

本資料ではX・Y・Z世代で合計3000件の調査データから、最新のZ世代の消費行動をまとめています。
Z世代マーケティング戦略を考えるヒントとしてぜひお役立てください。

■調査概要
表題:Z世代の消費に対する価値観やブランドへの意識調査
調査対象:15歳~58歳の男女
調査方法:インターネット調査
調査期間:2023年6月28日~2023年7月3日
調査人数:Z世代(15~27歳)、Y世代(28~42歳)、X世代(43~58歳)のそれぞれ男性500名、女性500名の計3,000名
調査エリア:全国

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