インスタプロアカウントとは?ビジネス・クリエイター向け機能の徹底解説
Date : 2025/06/02
Instagramを活用した発信や集客において、いまや欠かせない存在となっている「プロアカウント」。無料で利用できるにもかかわらず、投稿の分析や広告配信、ショッピング機能の連携など多彩なビジネス機能が揃っており、個人・法人問わず導入が進んでいます。
そんな「プロアカウント」について、本記事では、メリット・デメリットから具体的な切り替え方法、活用戦略までをまとめてご紹介。インサイトの各指標の見方や分析・改善のポイントも紹介しているため、これからプロアカウントを検討する方はもちろん、すでに運用中の方にも役立つはずです。
この記事でわかること
- Instagramプロアカウントとは何か
- プロアカウントの種類と切り替え手順
- プロアカウントのメリットとデメリット
- インサイト活用による運用改善のヒント
目次
インスタプロアカウントとは? 個人アカウントとの違い
Instagramのプロアカウントとは、ビジネスやクリエイター向けに用意された“機能拡張版”のアカウント(※)。フォロワー数や投稿の反応などを可視化できるインサイト機能、広告配信の設定、問い合わせボタンの設置など、マーケティング・ブランディングに必要な機能が多数搭載されています。特にビジネスやクリエイター活動をおこなっているユーザーにとっては、「誰に届いていて」「どんな投稿が反響を得ているか」を可視化できる点が大きな魅力です。
そんなプロアカウントですが、「ビジネスアカウント」と「クリエイターアカウント」の2種類があり、それぞれ異なる職業・目的に最適化された機能を備えています。まずは、通常の「個人アカウント」と「プロアカウント」の主な違いを整理してみましょう。
※以前「ビジネスプロフィール」と呼ばれていたものが、現在「プロアカウント」という名称に変更されています。
個人アカウントとプロアカウントの主な違い
機能 | 個人アカウント | プロアカウント(ビジネス/クリエイター) |
---|---|---|
インサイト(分析機能) | × 利用不可 | ○ 投稿・リール・ストーリーズなどに対し、フォロワー属性、リーチ数、保存数など詳細分析可 |
広告出稿 | × 不可 | ○ Meta広告マネージャと連携し広告配信が可能 |
プロフィールのカテゴリラベル | ▲ 最小限(自己紹介・リンク) | ○ 「ブロガー」「レストラン」「アーティスト」など選択可能 |
問い合わせボタン | × 利用不可 | ○「メール」「電話」「道順」など設定可能 |
DMフィルター | × なし | ○ 「メイン」「一般」「リクエスト」の3つに分類可能(フォルダ分け、クイック返信など利用可能) |
ショップ機能連携 | × 利用不可 | ○ Instagramショップや商品タグ付けが可能 |
アカウントの公開設定 | 公開・非公開を選択可能 | 公開のみ |
収益化機能 | × 利用不可 | ○ 条件を満たせば収益機能の申請が可能 |
上記の通り、個人アカウントとプロアカウントには様々な違いがありますが、主な違いは以下の5点です。
- インサイト分析の有無:誰にどれくらい届いているか、投稿ごとの反応が可視化できるのはプロアカウントだけ。
- プロフィールの拡張性:問い合わせボタンやカテゴリラベルなど、ビジネスに必要な導線をプロフィールに設置できます。
- 広告の活用可否:プロアカウントでは、投稿をそのまま広告として配信可能。認知拡大やCV促進にも応用できます。
- DMの受信管理:メイン・一般と、目的別に整理できるDM受信ボックスが使えます。
- 外部連携機能:ショップやFacebookページ、Meta広告マネージャなどとの連携により販促の幅が広がります。
もちろん、プロアカウントにすると「音源の使用制限がかかる場合がある」「フォロワーに“仕事っぽさ”が伝わるのが嫌だ」など、デメリットも少なからずあります。(デメリットについて詳しくはこちら)
しかし一方で、分析結果をもとに投稿時間を見直したら保存数が3倍に伸びた、プロフィール経由で案件の問い合わせが来るようになった、といった“個人アカウントでは得られなかったチャンス”が広がるのも事実です。
副業や創作活動をしている人、趣味から一歩進んで発信を仕事につなげたい人にとって、プロアカウントは強力な武器になるはずです。
プロアカウントの種類:ビジネスアカウントとクリエイターアカウント
Instagramのプロアカウントには、「ビジネスアカウント」と「クリエイターアカウント」の2種類があります。どちらも投稿のインサイト分析や広告出稿など、マーケティングに必要な基本機能は共通していますが、運用目的や対象ユーザーによって適したアカウント種別が異なります。
例えば、商品販売や店舗集客を目的とした企業・ブランドであれば「ビジネスアカウント」、個人の情報発信やファンとの交流を重視するインフルエンサーやアーティストには「クリエイターアカウント」が適している、といった具合です。
ビジネスアカウントとクリエイターアカウントの主な違い
機能 | ビジネスアカウント | クリエイターアカウント |
---|---|---|
推奨ユーザー | 企業、店舗、ブランド、サービス提供者 | 公人、制作者、アーティスト、インフルエンサー、講師 |
連絡先ボタンの種類 | 電話、メールアドレス、住所/道順、予約等 | 電話、メールアドレス |
カテゴリ選択肢数 | 少ない(例: 7種類) | 多い(例: 41種類) |
DMフォルダ数(※) | 3つ(メイン・一般・リクエスト) | 3つ(メイン・一般・リクエスト) |
インサイト詳細度 | より詳細な可能性 | ビジネスより少ない可能性 |
音楽利用 | 一部制限される可能性あり(商用音源) | 比較的自由(トレンド音源も使用可) |
ショッピング機能連携 | 可能(Metaショップや商品タグ) | 一部機能制限あり(ショップ機能が完全ではない) |
広告出稿(Meta広告) | 利用可能 | 利用可能 |
収益化ツール(バッジなど) | 非対応 | 対応(対象アカウントのみ) |
ビジネスアカウントとクリエイターアカウントの主な違いは、以下の3点です。
- 問い合わせ手段の数:ビジネスアカウントでは電話・メール・住所など様々な連絡方法を表示可能。来店・問い合わせを重視する人に◎。
- カテゴリの幅と見え方:表示カテゴリの種類が異なるため、プロフィール上の印象にも差が出ます。自分の活動スタイルと一致させるのがポイント。
- 収益化サポートの有無:クリエイターアカウントでは、ライブ配信でバッジを受け取るなど、Instagram内での収益化機能の一部が利用可能(※対象制限あり)。
※ 以前はビジネスアカウント・クリエイターアカウントでフォルダ数に違いがありましたが、2025年5月現在は共通となっています。


▲ どちらも、メイン・一般・リクエストのフォルダに分かれている
推奨ユーザー:どちらを選ぶべき?
- ビジネスアカウントが向いている人 → 実店舗を運営している/複数人で管理する/商品・サービスの問い合わせを増やしたい人
- クリエイターアカウントが向いている人 → 1人で発信している/表現や作品づくりが中心/フォロワーとのやりとりや収益化を重視している人
どちらを選んでも途中で変更は可能なので、まずは自分の発信スタイルに最も近い方から始めてみるのがおすすめです。
インスタプロアカウントへの切り替え方法とは?注意点と具体的なステップを解説
マーケティング活用やブランディングの強化に役立つ機能を多数揃えたInstagramのプロアカウント。アプリ上で数ステップで簡単に切り替えられるため、ハードルは高くありません。
ただし、切り替え時にはいくつか注意点もあるため、事前に確認しておくことが大切です。
切り替え前の注意点
- アカウントが自動的に「公開」に切り替わる:プロアカウントは非公開(鍵付き)設定ができません。※現在「非公開アカウント」にしている場合、プロアカウントへの切り替えと同時に誰でもプロフィールや投稿が見られる状態になります。
- 保留中のフォローリクエストがすべて自動承認される:非公開アカウント時に「承認待ち」になっていたフォローリクエストは、プロアカウントに切り替えるとすべて自動で承認されます。意図しない相手にフォローされてしまう可能性もあるため、切り替え前に予めリクエストを確認し、承認したくないユーザーにはブロックなどの対応が必要です 。
切り替え手順(Instagramアプリ)
以下の手順で、Instagramアプリから簡単にプロアカウントへ切り替えることができます。
- Instagramアプリを開き、右下の「プロフィールアイコン」をタップ
- 右上の「三本線メニュー(≡)」をタップし、「設定とプライバシー」を選択
- 「アカウントの種類とツール」をタップ
- 「プロアカウントに切り替える」を選択
- 自分の活動内容に合ったカテゴリ(例:ブロガー、レストラン、ショッピング・小売り など)を選択
- ビジネスアカウントかクリエイターアカウントを選択し、「次へ」
- 連絡先情報(メールや電話番号)やプロフィールの公開項目を設定し、完了


これでプロアカウントへの切り替えは完了です。
切り替え後は、インサイトや広告機能、プロフィールの拡張機能などがすぐに利用可能になります。
インスタプロアカウントのメリット:ビジネス成長を加速させる機能
- インサイト機能による詳細なデータ分析
- 広告出稿によるターゲットリーチ拡大
- プロフィール機能の強化(連絡先ボタン・カテゴリ表示)
- DM管理機能の効率化(フォルダ分け・クイック返信)
- ショッピング機能連携による商品販売
- 投稿予約機能による効率的な運用
Instagramプロアカウントには、日々の運用を“なんとなくの投稿”から“戦略的な発信”へと引き上げる機能が揃っています。単に見た目のフォロワー数を増やすのではなく、「誰に・何を・どのように届け、どう反応されたか」を可視化・最適化できる設計が、ビジネスや個人ブランドの成長を後押しするのです。
以下では、そんなプロアカウントだからこそ使える主要機能と、そのメリットを具体的に紹介します。
インサイト機能による詳細なデータ分析
プロアカウントで最も活用価値が高いのが「インサイト(分析機能)」です。
投稿・リール・ストーリーズごとに、リーチ数・インプレッション数・保存・フォロー導線・プロフィールアクセスといった詳細な指標が確認可能。「どの投稿が刺さっているのか」「フォロワーのアクティブ時間帯は?」といった問いに数字で答えてくれます。
例えば、リールの視聴完了率が高かった時間帯に合わせて投稿を調整するだけで、同じ動画でも再生回数が大幅に伸びることも。
勘ではなくデータで改善を回せるのが、プロアカウントの大きな強みです。
広告出稿によるターゲットリーチ拡大
プロアカウントは、新しい広告クリエイティブを作成することはもちろん、Meta広告マネージャと連携して投稿をそのまま広告として配信することもできます。「いいねが多かった投稿を広告にして新しい人に届けたい」「新商品のキャンペーンをターゲット層に届けたい」といった時に便利です。
地域・性別・年齢だけでなく、「美容」「韓国コスメ」「ナチュラル志向」といった興味・関心カテゴリーや、「オンライン購入の習慣があるユーザー」などの行動ベースの条件も細かく設定可能。例えば、「都内在住の20代女性で、美容系リールをよく視聴しており、最近ECでスキンケア商品を購入した履歴がある層」に向けて、自然派コスメのリール投稿を広告化するといった、ピンポイントな配信も可能です。
オーガニック投稿だけでは届かない層にもリーチできるのは、事業者にとって大きな強みとなるでしょう。
プロフィール機能の強化(連絡先ボタン・カテゴリ表示)
プロアカウントでは、プロフィール欄に業種カテゴリの表示や問い合わせボタン(メール・電話・住所)を追加可能。「ブロガー」「レストラン」「ショッピング・小売り」など、活動に合わせたカテゴリを設定することで、訪問者に信頼感と専門性を伝える効果があります。
さらに、「予約する」「食べ物を注文」などのアクションボタンも設置可能で、プロフィールを見たユーザーがそのまま次の行動に移りやすくなる効果も。問い合わせボタンを活用すれば、DMを経由せずにメールや電話で即時連絡を受けられるため、仕事や予約のチャンスを逃しにくくなるのも魅力です。
DM管理機能の効率化(フォルダ分け・クイック返信)
プロアカウントでは、受信したDMを「メイン」「一般」「リクエスト」に自動分類可能です。案件依頼とフォロワーからの感想がごちゃまぜにならず、重要なメッセージを見逃すリスクを減らせます。
さらに、よくある問い合わせに対しては「クイック返信(テンプレート返信)」を設定しておくことで、毎回同じ説明を手入力する手間もカット可能。
Instagram経由のコミュニケーションが多い人ほど、運用効率の差を実感できるはずです。
ショッピング機能連携による商品販売
Instagramショップと連携すれば、投稿やリール内に商品タグを直接付けて購入ページに誘導できます。
例えば、アパレルブランドが「このコーデで使用したバッグはこちら」と商品タグを設定すれば、投稿からそのまま購入導線へ遷移可能。ショップページには自社ECのように商品一覧を並べることも可能で、Instagram内で完結するシームレスな購買体験を提供できます。
投稿予約機能による効率的な運用
Metaビジネススイート(旧Creator Studio)と連携すれば、Instagramの投稿を予約投稿することができます。「フォロワーが最もアクティブな平日昼間に投稿したいけど業務が忙しくて難しい」といった場合でも、前日に作っておいて指定時間に自動公開が可能。
投稿リズムを安定させることで、アルゴリズム上の評価(露出)も安定しやすくなるという副次効果も期待できます。
このように、Instagramプロアカウントには「使える機能」ではなく“結果につながる機能”が揃っているのが最大のメリットです。
「なんとなく投稿するSNS」から、「目的を持って成果を生み出すSNS」へと運用の質を上げたい方にとって、プロアカウントはまさに必須のアップグレードと言えるでしょう。
インスタプロアカウントのデメリットと注意点
- アカウントを非公開に設定できない
- Facebookページ連携が必要な場合がある
- 一部機能の利用制限(音楽など)
- 個人アカウントに戻すとインサイトデータがリセットされる
Instagramプロアカウントは多機能である一方、切り替え時や運用上にいくつか制約や注意点も存在します。ここでは特に注意すべき4つのポイントを詳しく解説します。
アカウントを非公開に設定できない
プロアカウントに切り替えると、アカウントは自動的に公開状態になります。個人アカウントでは「フォロー承認制」での非公開設定が可能ですが、プロアカウントではそれができません。
プライバシーを重視する場合や、特定のコミュニティ内でのみ情報を共有したい場合には、プロアカウントは不向きです。
一時的に非公開にしたい場合は、一度個人アカウントに戻す必要がありますが、その際には後述するデータの消失リスクが伴います。また、前述した通り、非公開アカウントからプロアカウントへ切り替える際には、保留中のフォローリクエストが自動承認されてしまう点にも注意が必要です。
Facebookページ連携が必要な場合がある
プロアカウントでは、一部の機能を利用する際にFacebookページとの連携が必要になります。例えば「リールを広告に出したい」「ショッピング機能を使いたい」といった場合には、Facebookページを開設し、Instagramと連携する設定が必要です。
Instagramでの広告配信はFacebookページと連携させなくても、Meta広告マネージャ経由で実施可能ですが、過去のオーガニック投稿を広告利用できたり、広告を閲覧したユーザーがInstagramアカウントをフォローしてくれたりといったメリットを享受するには、やはり連携が欠かせません。
Facebookアカウントを持っていない、または連携に抵抗があるユーザーにとっては、導入時のハードルがやや高いと感じるでしょう。しかし逆に言えば、Facebookと一元管理できることで運用効率が上がるという利点でもあるため、将来的に活用の幅を広げたい人にはむしろメリットです。
一部機能の利用制限(音楽など)
プロアカウント、特にビジネスアカウントでは、商用目的での使用制限により一部の楽曲や機能が使えないケースがあります。リールやストーリーズで人気のBGMを選ぼうとしても、「この音源はご利用いただけません」と表示されることがあるのです。
トレンドの音源を使ったリール動画などがバイラルヒットしやすい現状を考えると、これはコンテンツ制作における制約となり得るでしょう。
一方、クリエイターアカウントであれば商用利用の制限がやや緩く、使える音源の幅も比較的広いとされています(ただし利用可否は業種カテゴリによっても異なります)。音楽や演出にこだわりたい人は、アカウント種別選びの段階でこの点をしっかりと把握しておきましょう。
個人アカウントに戻すとインサイトデータがリセットされる
「やっぱりプロアカウントが合わなかった」と思った場合、個人アカウントに戻すことは可能ですが、リーチ数、エンゲージメント率、フォロワー属性の推移など、プロアカウント期間中に得られた貴重なパフォーマンスデータは全てリセットされてしまいます。
切り替えは慎重におこない、戻す場合はスクリーンショットなどで必要なデータを事前に保存しておくのが賢明です。
Instagramインサイト(分析機能)を徹底解説:見方と活用ポイント
Instagramプロアカウントで利用できる「インサイト機能」(※)は、投稿ごとの反応やフォロワーの動向などを数値で把握できる無料の分析ツールです。どのコンテンツが反応を集めているのか、フォロワーはいつ・どこから流入しているのかなどを知ることで、改善のヒントを得られます。
ただし、インサイトには多くの指標があり、「どこをどう見ればいいのか分からない」という声も少なくありません。
ここからは、インサイトの基本的なアクセス方法と、押さえておくべき主要指標の見方、そこからどう改善アクションにつなげるかまでを解説していきます。
※ インサイト機能は基本的にInstagramのモバイルアプリでのみ利用可能。フォロワーのデモグラフィックデータ(年齢、性別、地域など)を見るためにはフォロワーが100人以上必要です。
インサイトへのアクセス方法
インサイトは、Instagramアプリ内の以下のいずれかの画面から簡単に確認できます(※プロアカウントのみ対象)。
方法その1. プロフィール画面からアカウント全体の分析へ
- Instagramアプリを開き、右下の「プロフィールアイコン」をタップ
- プロフィール上部の「インサイト」ボタンをタップ
→ フォロワー属性や期間別のアカウント全体のパフォーマンス(リーチ数・エンゲージメントなど)を確認できます。
方法その2. 各投稿・ストーリーズ・リールから個別の分析へ
- フィード投稿:該当投稿の右下「…」→「インサイトを見る」をタップ
- ストーリーズ:ストーリーズ一覧から該当コンテンツを開き、下部スワイプで「インサイト」表示
- リール:リール再生画面右下の「…」→「インサイトを見る」をタップ
→ 各コンテンツ単体での成果(保存・シェア・プロフィール遷移など)を把握できます。
主要な指標の見方と分析・改善のポイント
- リーチしたアカウント数(リーチ数)
- インプレッション数
- 保存数/保存率
- シェア数
- プロフィールアクティビティ(アクセス数・リンククリック)
- プロフィール遷移率
- フォロワー転換率(新規フォロワー数÷プロフィール訪問数)
インサイトには多数の数値がありますが、以下の指標を押さえておけば、日々の改善に直結します。
✅ リーチしたアカウント数(リーチ数)
- 意味:投稿を見た“ユニークユーザー数”
- 分析・改善ポイント:リーチ数が落ち込んでいる場合は、投稿時間やハッシュタグ、カバー画像などを見直し、より多くの人の目に触れる工夫をすることが大切です。
※「リーチ数」「アカウントリーチ数」の違いについては、以下の記事をご確認ください。
✅ インプレッション数
- 意味:投稿が表示された合計回数(同一ユーザーの複数閲覧も含む)
- 分析・改善ポイント:リーチに比べてインプレッションが多ければ、同じユーザーに何度も閲覧されている=関心を引く投稿になっていると判断できます。
✅ 保存数/保存率
- 意味:後で見返したいと思われた数(保存率=保存数÷リーチ数)。2〜3%が目安です。
- 分析・改善ポイント:保存率が高い=再訪したくなる有益な投稿と判断。ハウツーやレシピ、チェックリストなど、“再訪したい”と思われる投稿形式が効果的です。
✅ シェア数
- 意味:他ユーザーに共有された回数(ストーリーズ・DMなど)
- 分析・改善ポイント:拡散の鍵となる指標。共感を呼ぶ言葉やお得な情報、話題性のある投稿はシェアされやすい傾向にあります。高シェアの投稿を参考にし、再現を図ると拡散力が上がります。
✅ プロフィールアクティビティ(アクセス数・リンククリック)
- 意味:投稿経由でプロフィールに訪れた数や、プロフィールから外部リンクへ遷移した数
- 分析・改善ポイント:「投稿→プロフィール遷移」の導線を意識したCTA(例:「詳細はプロフィールから」)を設計することで、流入を高められます。数値が高い投稿の構成を分析しましょう。
✅ プロフィール遷移率
- 意味:リーチ数に対してどれだけの人がプロフィールを訪れたか(遷移数÷リーチ数)。3〜5%が目安です。
- 分析・改善ポイント:プロフィール遷移率が高い投稿は、視聴者の関心を引けている証拠。見出し文やリールのタイトルなど、入口部分の表現に工夫を加えると効果的です。
✅ フォロワー転換率(新規フォロワー数÷プロフィール訪問数)
- 意味:プロフィールに来た人のうち、何%がフォローしたか(フォロワー増加数 ÷ プロフィールアクセス数 × 100)。6〜8%が目安とされます。
- 分析・改善ポイント:見に来てもらったのにフォローされない=プロフィール全体のコンセプトや世界観、投稿設計にズレがある可能性あり。コンテンツの一貫性も重要です。
<関連記事>
データを「知るだけ」で終わらせないために
重要なのは、数値を見ることではなく、「なぜこの数値になったのか?」→「次に何を変えるか?」という改善アクションにつなげることです。
たとえば「保存率が高い投稿=ユーザーが“また見返したい”と思う情報」なら、似た構成やテーマの投稿を継続的に出す。あるいは「プロフィール遷移率は高いのにフォロワー転換率が低い」なら、プロフィール文や投稿一覧の見せ方を見直す、といった具合です。
インサイトは、ただの記録帳ではなく、成果を引き出すためのヒント集。日々の数字と向き合い、小さな改善を積み重ねることが、プロアカウント活用のカギとなります。
まとめ
Instagramのプロアカウントは、投稿分析、ターゲット広告、問い合わせボタン、ショッピング機能などを組み合わせることで、フォロワーとの関係性を深めながら目的に応じた成果を着実に引き出せます。
一方で、非公開設定ができない、一部機能が制限されるなどの注意点もあるため、活用の意図や運用スタイルに応じた判断が重要です。
本記事で紹介したメリットや注意点を整理・比較して、自身の発信目的に合った活用方法をぜひ見つけてみてください。