産業能率大学/TikTok運用支援
事例概要
・クライアント名 :産業能率大学
・支援内容 :TikTok運用支援・運用体制構築支援
・支援期間 :2024年4月~2024年11月
・課題 :ノウハウ・リソースがなく運用できていなかった大学公式TikTokを、学生主体で運用できる体制を構築する
・成果 :支援期間合計再生数67万回、学生が自律してTikTok運用できるノウハウの習熟と体制が構築された
・URL :https://www.tiktok.com/@sanno_univ
TikTok活用でターゲットの高校生に興味を持ってもらうためのアプローチ
ー産業能率大学とはどのような大学ですか?
浜野:
経営学に特化した単科大学で、講義を受けるだけではなく、学生が主体的に行動し、実際にやってみるアクティブな機会が豊富にある大学だと感じています。そして、本当に自分がやりたいことや興味のある分野をたくさん見つけられる環境だと思います。
花家:
学生がバッターボックスに立つ回数がすごく多いです。教授や職員は、学生の知識が増えた、で終わらせるのではなく、培った知識を活かして、リアルな課題解決に挑戦する機会を提供するようにしています。グループワークなどで学んだことを自分なりにアウトプットすることを求められることも多く、企業や自治体から提示された経営・地域課題の解決策を提言するなど、大変ながらも学ぶ意欲が高い学生が多い大学だと思います。
ー浜野さんはオープンキャンパススタッフをされているとお伺いしましたが、どのようなことをされていますか?
浜野:
産業能率大学に興味を持つ高校生に向けて、進路決定の手助けをするために活動しています。オープンキャンパスに来る高校生がどんな不安を持っているのか、何を目的として来ているのかを考え、私たちにできることを考えます。当日は、高校生と一対一で話すプログラムを設けたり、大学生の雰囲気を感じてもらえるように工夫しています。
ー今回TikTokで発信しようとなったきっかけや目的は何ですか?
浜野:
元々TikTok公式アカウントは開設していて、フォロワーも300人程いたのですが、コンテンツ制作のノウハウがなく、手間もかかるということで1年ほど投稿が止まっていました。私自身SNSマーケティングには興味があったので、ちょうど入試企画部の職員の方からTikTokを再開させないかとお声がけいただいたので、運用チームに参加してみようと思ったのがきっかけです。
花家:
目的は、まだ大学のことを知らない高校生をターゲットに、ダイレクトに興味を持ってもらうことです。こういう大学があるんだ、大学生活楽しそうだな、という感情を作りたく、TikTokはその接点作りをしたいと思っています。
岡田:
TikTokは少しずつ他大学も運用し始めていますが、そこにいち早く取り組めるのは産業能率大学のトレンド把握の強みだと思います。
学生だけで企画・運用するための体制作り
ー弊社にお声がけいただいたきっかけは?
花家:
正直、私はTikTokを全く見ていなかった中で大学公式のSNS担当をすることになり、さらに10歳以上年下の高校生に情報を届けるために何をすれば良いのか全く分かりませんでした。そんな中で、浜野さんのようなSNSマーケティングに興味のある学生と一緒にコンテンツを作っていくのが一番良いと思いチームに迎え入れました。また、いずれは学生だけで運用していってほしいという思いもあり、最初はテテマーチさんにテクニカルな部分をサポートいただこうとお声がけしました。
ー実際どのようにTikTok運用をすすめていきましたか?
岡田:
まず最初に花家さん含め職員メンバーとテテマーチメンバーでキックオフを行い、大学生のチームにどう落とし込んでいくかを話し合いました。その後大学生を含めたキックオフで、企画の立て方、編集方法、撮影方法など、細かいところまで伴走して伝えていきましたね。

浜野:
最初学生メンバーは、私と同級生の2人だけでしたが、今は1年生が5人加わり、計7人の学生ですすめています。
岡田:
実際に運用していく際の、スケジュールはどんな感じですか?
浜野:
毎月の企画会議は、基本的に1ヶ月後に撮影するという形で進めています。企画内容は学生で決定し、「この出演者ならこんなことを話してくれそう」なども盛り込み動画の絵コンテを作成します。それを職員の方に確認いただき、企画を確定します。出演者に相談しながら撮影し、投稿する2週間前には撮影を終え、編集して投稿するようなスケジュールです。
岡田:
以前よりも余裕のある進め方になって良いですね。
ー苦労したところはどこですか?
浜野:
私は最初、TikTokを安定的に運用するチームの基盤を作る役割でしたが、大学公式アカウントとしてどういうコンテンツを投稿したらTikTokで受け入れられるのか、経験がないので非常に難しかったです。
そこで、テテマーチさんに相談し、他の大学はどういう見せ方をしているかの事例や、TikTokの流行りのフォーマットを教えていただき、それに沿って企画を立てるようにしました。そこから徐々にこういうコンテンツが受け入れられやすい、高校生の目に止まりやすいという感覚が自身でも掴めてきたと思います。
また、実際に色々アップしてみないと分からないことも多く、投稿頻度をどれくらいにすればフォロワーが増えるか、コメントがつきやすくするためにどういう動画をアップするかなど企画会議で細かく考えています。
岡田:
弊社が伝えた事を学生さんだけで続けていただき嬉しいですね。リーダーとして工夫したことはありますか?
浜野:
週2投稿をするために次月の企画を準備するのが企画会議ですが、私自身が壁にぶつかった経験を活かして、どうすればチームメンバーがモチベーションを下げずに楽しく運用していけるかを常に考え、試行錯誤しました。また、みんなの表情を見ながら、疲れているようなら休憩を挟んだりしていましたね。

岡田:
すごく頼りになるリーダーですね!今は、学生さんたちだけで全部すすめていますか?
浜野:
はい、最初は花家さんも入ってもらっていましたが、今は定期ミーティングのアジェンダだけ共有しておき、その会議の収穫や現在の状況、今後検討していることなどを花家さんに報告・相談するようになりました。
岡田:
無事学生さんだけで運用できるようになったんですね!
リアルな声で反響を知れることがモチベーション
ー現在感じている成果を伺えますでしょうか。
花家:
11万回再生された動画や、1万回以上再生された動画も何本か作れたのは、期待以上の効果でした。
ですが、一番大きな成果は、具体的なHow toや変化の激しいSNS業界のリアルをSNSのプロであるテテマーチさんから教えていただけたことで、学生たちが手を動かし体験でき現在は自律して運用できるようになったことです。
マーケティングについても学ぶ大学なので、SNSの構造的な話は授業で教授から学びますが、公式アカウントの目的を定めて、企画・撮影・投稿を継続的に運用する機会はなかなかありません。投稿ごとのデータを参照しながら、日々改善していくプロセスを伴走していただけたことが、大変助かりました。
浜野:
私は、オープンキャンパスに来る高校生から「TikTok見てます」「この前映っていましたよね」と言っていただけるので、自分たちが情報を届けたい高校生に届いていると実感でき、私自身のモチベーションになりました。
また、「企画が立てられない」というテーマで動画を出した時に、「このアカウントがモチベーションになっているからやめないでほしい」というコメントをいただき、何のためにやっているのかを振り返るきっかけになり、地道な一つ一つの投稿が高校生や産能生に刺さっているのかなと感じます。
ー花家さんが学生さんを見ていて、運用をはじめた頃との変化はありますか?
花家:
最初の頃に比べると、TikTokの仕組みやアルゴリズム、コメントしてもらうための企画など、視座が上がったように思います。企画の出し方も、今まではなんとなくやっていたかもしれませんが、ちゃんとリサーチをして伸びているものを参考にして考える癖がついたと思います。
ー浜野さんご自身ではいかがですか?
浜野:
私自身の変化は、プロジェクトマネジメントの能力が身についたことです。企画会議の進め方や運営体制を考える中で学んでいきました。
テテマーチさんからTikTok運用の構成図をいただき、役割分担を明確にすることで一人に負担が偏らないような体制にしたことで、時間を有効的に使って自分がやりたいことに時間を割けるようになり、チームのモチベーションを維持できたと思います。

高校生とのコミュニケーションの場として大学全体で盛り上げたい
ー今後の展望を教えて下さい!
花家:
今後は、浜野さんたちが、これまで教わった知見を後輩にちゃんと継承していく体制にしなければならないと思っています。そのためには教えてもらったことを言語化して、後輩たちをどうトレーニングしていくか考えてもらいたいです。

あとは、もっと多くの学生が関わってくれるアカウントにしたいと思っています。運用に関わる学生だけでなく、オープンキャンパススタッフなど産能生全員がこのTikTokに対して興味を持ち、熱量が高いアカウントにしていきたいなと思っています。
浜野:
現状、TikTokに関わってくれているメンバーはアカウント運用に前向きに取り組んでくれていますが、どうしても出演はしたくない人や、大学内でもまだTikTokの存在を知らない人、「所詮TikTokでしょ」と思っている人もいると思います。公式アカウントであるからには、大学全体に貢献できるアカウントにしていきたいです。
花家:
また、個人的に広告の効果が実感しにくくなってきていると思うので、そんな中でも、ちゃんと高校生に選ばれる大学になるために、SNSという習慣化している場で存在感を出していきたいと思っています。
うちのような規模の小さい大学で特長を強く出したい場合、それらが響く層に向けてちゃんとSNSを育てていくことはすごく重要なので、TikTokやInstagramなどは引き続き強化していきながら、高校生とのコミュニケーションの場として大きくしていきたいと考えています。
岡田:
そうですね、今後も高校生との貴重なコミュニケーションの場として盛り上げていってくださいね!

産業能率大学
経営学部3年生
浜野祐衣様
オープンキャンパス運営の学生スタッフとして、TikTok運用を行う。

産業能率大学
入試企画部企画課
花家和明様
大学公式SNSの運用担当として、学生の活動をサポートしている。

テテマーチ
ディレクター
岡田遼平
StaffList
岡田遼平
末永あみ
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