日東紅茶 / Instagram運用支援
事例概要
ファンとの交流のためのSNS活動開始
ー三井農林株式会社はどのような会社ですか?
山田:
日東紅茶ブランドをメインで扱うお茶の総合メーカーで、紅茶はもちろん飲料全般の開発・製造・販売をメインに事業を展開しております。なお、弊社事業は主に3つに分かれております。
まず一つ目はスーパーマーケット様やコンビニエンスストア様への家庭用事業、二つ目は外食チェーン様のドリンクメニューやドリンクバーへの業務用事業です。さらに、三つ目は飲料原料事業も行っており、ペットボトルや紙パックなどのRTD(Ready to Drink)の原料を飲料メーカー様に販売・供給しております。
ーみなさんのご担当業務をお伺いさせてください。
山田:
私は経営企画部のプロモーション室とコーポレートブランド室を兼務しています。
プロモーション室では日東紅茶ブランドの商品プロモーション管轄しており、プロモーション施策の検討から実施まで一貫して行っています。コーポレートブランド室では、主に日東紅茶のブランド管理やブランディング活動全般を管轄しており、商標管理や広報PRなども担っています。SNS運用も広報PR活動の一部として取り組んでいます。
西:
同じく私もプロモーション室とコーポレートブランド室を兼務しています。
商品プロモ―ション施策の立案・実施と、Instagramの運用、広報PRを担当しています。
前職では、バッグやジュエリーを扱う会社でプレス担当としてSNSの運用業務も行っていたため、Instagramを担当することになりました。
小関:
私はコーポレートブランド室に所属しており、Instagram、X、TikTokの運用を担当しています。また、ファンミーティングなど、ファンの方と実際にお話しするイベントの運営や、商標管理の業務も担当しています。
前職はSNSマーケティングを扱う会社でプロモーションや運用等の支援を行っていたので、SNSを担当することになりました。

ー日東紅茶ブランドの課題は何でしたか?
山田:
課題は複数ありましたが、ひとつは日東紅茶ファンの方とのコミュニケーションでした。
日東紅茶ブランドは2027年にブランド誕生100年を迎えます。その歴史の長さもあって、ありがたいことに日東紅茶を長年ご愛顧いただいているファンの方も沢山いらっしゃいます。
今でこそ「ファンイベント」を開催したり、「ファン共創商品」を発売したりと、日東紅茶ファンの方々とコミュニケーションをとれる機会を多く作ることができておりますが、当時はそういった機会がまだ何もありませんでした。
この課題に対するアクションの第一歩として、SNS活動を開始しました。
ーSNSはいつ頃立ち上げられましたか?
山田:
XもInstagramも開設は2020年、ちょうどコロナ禍に立ち上げました。コロナ禍以前から日東紅茶ファンの皆様とのコミュニケーションを強化したいと考えておりましたが、色々な活動の自粛を求められる中で、より一層それが重要となっていたことも背景としてあります。
そうして、コミュニケーションツールのひとつとしてXとInstagramを立ち上げました。
ライトファン・コアファンそれぞれに紅茶の楽しさを訴求
どのような目的・思いで始められましたか?
山田:
ファンの方とコミュニケーションをとることはもちろん目的のひとつでしたが、
コロナ禍をきっかけに自宅に閉じこもりがちな人々が増えていたので、そのような方々に紅茶を通して安らぎや豊かさを感じていただき、お家時間を少しでも楽しんでいただけたらという思いのもと、情報発信を始めました。
また、当社は日東紅茶のブランドエッセンスとして、『TEAの「もっと」を創り出そう。』を掲げています。これは2022年に掲げ始めたのですが、考え方はそれ以前からも変わっていません。
紅茶はさまざまな食べ物やシーン等との親和性が高いという特徴から、食卓における「名脇役」としての一面もあると弊社では考えております。
この特徴を活かし、様々な料理とのフードペアリング、紅茶を使ったアレンジレシピなどを提案しています。こういった活動をSNSでも発信することで、弊社の製品やブランドだけでなく、様々なシーンに寄り添う飲み物としての紅茶の魅力をより多くの方に知って興味を持っていただき、その楽しさを感じていただきたいという思いもありました。
ーInstagramアカウントのKPIは何ですか?
神谷:
エンゲージメント率とフォロワー外リーチ数をKPIにしています。
フォロワー数を増やすこと自体も重要ですが、フォロワー数を増やすためにはフォロワー外のリーチやエンゲージメントを高める必要があり、そこを重視してKPIを設定しました。
山田:
KPIはテテマーチさんと一緒に設定しました。
あくまで目的はコミュニケーションと紅茶の楽しさを発信することなので、フォロワーを安易に増やすことを目指すのではなく、日東紅茶ファンや紅茶に関心のある方々に向けた丁寧な発信を続けることで緩やかではありますが確実にアカウントを拡大していくという方針です。
ーInstagramのターゲットはどんな方でしょうか?ターゲットに届けるための運用のこだわりはありますか?
山田:
すでに紅茶好きの方はもちろんですが、紅茶にまだあまり関心のない方にも興味を持っていただけるようなコンテンツにしています。
西:
こだわりのポイントは、まずはおいしそう、楽しそうに見えることです。「紅茶」というと堅苦しいイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思いますが、もっと自由に楽しんでいただきたいという想いのもと、堅苦しくなく色んな方法で楽しめることを視覚でわかりやすく伝えることを意識しています。
小関:
テテマーチさんは日東紅茶の世界観を守りながら、素敵な動画・画像・投稿文でアウトプットしてくださるのでありがたいですね。
西:
幅広い方に投稿を楽しんでいただけるよう、1年前くらいから、紅茶をライトに楽しんでいる方向け、紅茶の知識をお持ちのコアユーザー向けの投稿をバランスを見ながら投稿しています。
例えば、紅茶をライトに楽しんでいる方には、基本のおいしい淹れ方や簡単なアレンジレシピなどを中心に伝えることで、紅茶を好きになるきっかけになったら嬉しいなと思っています。
普段から愛用いただいているコアなファンの方には、ペアリングに関する情報など普段飲んでいる紅茶をより一層楽しんでいただけるような投稿を意識しています。
どの投稿もまんべんなく反応をいただけるようになってきていて、「コアファン向けかな?」と出した投稿が予想外に沢山の反応をいただけることもあります。
神谷:
日東紅茶アカウントは、コアファンであるフォロワー内のエンゲージが他と比較しても非常に高いので、このような反応がみられるのだと思います。
営業の場でも活用されるInstagramの投稿
ーInstagramに対して社内外からの反応はありますか?
小関:
社外からはありがたいことにファンミーティングなどで「インスタライブを見ました!」というお声をいただくこともあり、Instagram活動の成果を肌で感じます。
山田:
社内でも、いつも見てますと声をかけられたり、インナーブランディングにも寄与していますね。
また、フォロワー数も目に見えて伸びていることは社内でも評価されていて、ブランドイメージをそのまま伝えられるツールとして、今後も絶対に必要だと理解いただけています。
さらに、顧客に向けた営業活動においては、流通のバイヤーさんに提案する際などに、Instagramではどんな投稿が伸びているのかといった情報や、その写真などを資料に盛り込んだりもしています。その提案によって店頭でのクロスMD実現につながったという話も聞いています。
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— 日東紅茶【公式】 (@nittoh_tea) April 2, 2025
インスタライブ@ #日東紅茶 Instagram
まもなく開始📢4/2㈬12:30✨
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商品やラッピングについてもくわしくご紹介します✨
ぜひご覧ください💛https://t.co/Bvc0iJAInM pic.twitter.com/D38u6VfP6d
試行錯誤から見えてきた、“日東紅茶らしさ”のつくり方
ーSNS担当をされて難しさや大変だったことはありますか?
西:
前職で担当していたバッグ・ジュエリーと紅茶では共通することもあれば違いもあり、感覚を掴むまでは難しさもありました。価格帯が全く違ったので、投稿を見た後のお客様の行動も異なりますし、ブランディングに関しても以前の高級路線でのブランディングが今は当てはまらないこともあります。常々お客様目線で「自分がお客様だったらどんな日東紅茶の投稿が見たいだろう?」と考えるようにしています。
以前はInstagramの運用は全て自分たちで行っていたので、業務の一部をお任せできるのは大変さを知っているからこそ非常にありがたいと感じています。
小関:
コンテンツを作るにあたっては、どんな投稿をお客様が求めているのか、分析するのが難しいところです。投稿ごとの反応を見ながら常に新しい切り口や見せ方ができないか試行錯誤しています。
今見えてきたことは、いわゆるライフハック系投稿が比較的多くの反応をいただけるということです。新商品の紹介や、商品を活用したちょい足しレシピなども嬉しい反応をいただけることが多く、日東紅茶ならではの独自性のある情報も意識して発信していきたいと考えています。
西:
今まさに悩んでいることとしては、紅茶以外の商品の認知強化です。当社では、「至福のシャインマスカット」「至福のとろける白桃&黄金桃」「塩とライチ」など、紅茶以外の商品も取り扱っています。
フォロワーさんは紅茶好きの方が多いので、どうしても紅茶の投稿と比べると反応が少なめになっている現状があるのですが、これらの投稿も広く見ていただけるようにしていきたいと考えています。
今後もファンとのコミュニケーションを大事に、ファンコミュ二ティ作りも視野に入れて取り組んでいきたい
ー今後Instagramアカウントをどうしていきたいですか?
小関:
以前ファンミーティングの時に、「投稿されていたアレンジレシピが気になって、商品を買って作ってみました!」と言っていただけたこともありました。このように紅茶を飲むきっかけや気づきを与えられるようなアカウントでありたいです。
西:
紅茶の魅力をより多くの方に伝えるためにはアカウントの成長も必須。引き続きフォロワーさんとの関係性を第一にしながら、アカウントを成長させていきたいです。
テテマーチさんは、安易にフォロワーをキャンペーンなどで増やすのではなく、当社の方針に沿って伴走してくださるので、これは今後も続けていただきたいです。
また、ご縁があれば、インフルエンサー様とのタイアップも実施してみたいと考えています。
より色々な形で、紅茶やお茶の美味しさ・楽しさやホッとする気持ち、ワクワク・ドキドキ感など、『TEA』の「もっと」を伝えていけたらと思います。
神谷:
歴史のある日東紅茶ブランドに合うようなインフルエンサーの方々をアサインして、ぜひ何か面白いことをやりたいですね!
ー今後やっていきたいこと
山田:
引き続きファンの方とコミュニケーションをとりながらアカウントを盛り上げていきたいです。また、比較的ライトな日東紅茶および紅茶ファンの方々にも楽しんでいただけるようなコンテンツを引き続き作っていきたいです。
また、Instagramで展開している「TEA MATE」(日東紅茶公式アンバサダー)の活動にも今後注力していきたく、まずは「TEA MATE」自体の認知拡大や、その活動の魅力を感じていただけるような、アンバサダー制度を支える体制づくりが必要だと考えています。そして、ゆくゆくは日東紅茶のファンコミュニティの立ち上げなども夢見ているので、引き続きテテマーチさんにも知恵をお借りしつつ、試行錯誤しながら活動を拡大していきたいです。
神谷:
ありがとうございます!これからも一緒に盛り上げさせていただけるよう頑張ります!

三井農林株式会社
経営企画部 プロモーション室 室長 兼 コーポレートブランド室 室長
山田 寛

三井農林株式会社
経営企画部 プロモーション室 兼 コーポレートブランド室
西 美佳

三井農林株式会社
経営企画部 コーポレートブランド室
小関 彩恵

テテマーチ
ディレクター
神谷 飛雄馬
StaffList
Director 神谷 飛雄馬
Contents Director 長薗 理絵
Customer Success 波屋 竜二
Assistant Director 肥後 玲奈
