株式会社生活総合サービス / 「ボコとデコ」Instagram運用内製化・ショート動画支援

株式会社生活総合サービス / 「ボコとデコ」Instagram運用内製化・ショート動画支援

事例概要

クライアント名

株式会社生活総合サービス

支援内容

Instagram運用コンサルティング・縦型ショート動画コンサルティング

支援期間

2022.06〜

課題

インハウス化に伴うInstagram運用やTikTok編集におけるノウハウの不足と、ブランドの世界観を作り上げていくこと

成果

SNS運用の知見が蓄積され、ブランドの世界観を自走できる体制と信頼関係が構築された

URL

https://www.instagram.com/boco_to_deco/


テテマーチは、株式会社生活総合サービスが提供する青汁ブランド「ボコとデコ」のInstagramアカウント運用のコンサルティング支援をしています。
株式会社生活総合サービスの青汁ブランド「ボコとデコ」は、消費者の情報収集がSNSへ移行する中、Instagramでのファン増加と情報発信を模索。
テテマーチの専門知識と伴走支援により、ボコとデコはブランドの「リアル」をタイムリーに発信する体制を確立し、ブランドへの信頼感と安心感を向上させることに成功しました。
本記事では、ボコとデコのSNS運用を担当されているブランド企画部の堀さまに、テテマーチの岡田を交え、Instagram活用のポイントやショート動画制作についてご紹介します。

「自分を労わる習慣」を提供する青汁ブランド「ボコとデコ」

株式会社生活総合サービスのボコとデコはどのようなブランドですか?

堀:
ボコとデコは、2022年6月に販売を開始した商品です。当社の母体は「ていねい通販」という通販会社で、これまでは「すっぽん小町」というサプリメントを主力商品として、お客様の元気ときれいを応援してきました。
しかし、すっぽん小町が10年以上続く唯一の柱となっていたため、「ママ向けの商品を扱う会社」という認知が進みすぎたり、商品への依存度が高まったりする課題がありました。弊社は「100億企業よりも100年続く企業」を目指しているため、すっぽん小町に依存するのではなく、新たな柱を作る必要性を感じ、青汁「ボコとデコ」の企画・販売に至りました。
ボコとデコという商品自体は、従来の“青汁らしさ”にとらわれず、「体と心にいいことを正直に選んでいく」というブランドメッセージを掲げています。「自分を労わる習慣」をお届けしたいという想いがある青汁です。

商品特徴(3つのポイント)

  • 原材料は2つだけ(明日葉粉末・さつまいもでん粉)
    無添加・無香料・無着色にこだわり、シンプルで安心な設計
  • 明日葉の茎と根も丸ごと使用、アップサイクル青汁
    明日葉は、ビタミン類・ミネラル類・食物繊維などの栄養素が豊富に含まれ、野菜の王様とも呼ばれています。
    しかし、青汁に使用する際、茎と根は葉の部分に比べ、希少なポリフェノールの「カルコン」が約4倍*含まれているにも関わらず「一次加工も難しい」という理由で廃棄されることがほとんどです。捨てられるはずだった茎や根に栄養という価値を見出し、農家さんの丁寧な一次加工技術をもってアップサイクルしたことで、「ボコとデコ」は従来の青汁よりも緑色が薄く、自然な色味になりました。
  • 「映える」よりも「馴染む」を目指したやさしいデザイン
    一見、いわゆる映えを意識したデザインに見えるかもしれませんが、暮らしに馴染むことを大切に設計しました。
    また、筒に使用している素材もアップサイクルにこだわっています。サトウキビを製造する過程で捨てられていたくず(=バガス)を再利用していたり、ベジタブルオイルインキという環境にやさしいインクを使用。使っていて心地よいデザインやパッケージにすることが、長く飲んでいただくことに繋がると信じています。

長期的な関係構築とブランディングを担うSNS担当者の役割

現在担当されている業務と役割について教えてください。

堀:
メインで担当させていただいているのはCRM領域(Customer Relationship Management:顧客関係管理)です。
新規で獲得したお客様と一日でも長くお付き合いできるよう、公式ホームページやメールでのコミュニケーション、SNS運用などを行っています。最近では、テテマーチさんのおかげもあって、動画バナーや動画を自社で制作できるようになり、新規獲得のところにも関わらせてもらっています。
私のミッションは、ボコとデコを購入してくださったお客様のLTV(Life Time Value:顧客生涯価値)を上げることです。
また、動画広告・コンテンツの活用で、静止画だけでは伝えきれないブランドの魅力を伝えています。この取り組みを通じて、ボコとデコのプロジェクトの日々の活動をお客様に届け、購入してくださったお客様に「ボコとデコを買って間違いなかった」と思ってもらえるような信頼感や安心感を醸成したいと考えています。これは、ていねい通販という会社全体のブランディングにも繋がると考えています。
弊社では、各部署で明確な数値目標を掲げないというスタンスがあります。もちろん、新規獲得チームなどは売上に直結するため例外ですが、基本的に数値目標はありません。これは、数値目標を掲げると、売上のためにメンバーが動いてしまう傾向があるからです。そうではなく、私たちが日々接しているのはお客様であるという意識を大切にし、お客様のために本当にできることは何かを徹底的に考えるためです。

SNSでの顧客接点拡大とファン育成を目指したInstagram運用

Instagramアカウント運用の目的と、開始当初の課題は何でしたか?

堀:
Instagramを立ち上げようと思ったのは、すっぽん小町に並ぶ新たな柱を作るという目的と、お客様の情報検索行動の変化に対応するためです。以前は、何か商品を調べようと思ったらGoogle検索が主流でしたが、インスタグラムやYouTube、TikTokなどのSNSで情報収集する流れが浸透し始めていました。
そこで、お客様がSNSを使って情報収集できる状態を作り、最終的にはボコとデコのファンを増やしていくという目的でInstagramを開始しました。
ボコとデコのアカウントを開設する前にも、ていねい通販の公式アカウントを運用していましたが、それは「我流」でした。新商品を立ち上げ、そこから情報収集ができる設計にして、さらにファンを増やしていくためには、プロの力が必要だと感じたため、テテマーチさんにご協力をお願いしました。

Instagramアカウントの運用体制と役割分担について教えてください。

堀:
現在は3名体制で運用しています。基本的には1名のメンバーが管理を行い、私と別のメンバーが投稿の企画やキャプション作成を分担して行っています。
2名はそれぞれ別のプロジェクトも兼務しているため、例えばお客様の声を活用した投稿を作成したり、私が農家さんとの窓口として現地に行き、明日葉の現状や感じたことを発信したり、他のメンバーは機能的な話を紹介したりと、各々のプロジェクトで得られる要素からキャプションを作成しています。

テテマーチの支援前後で、どのようなInstagram運用の改善がなされましたか?

堀:

運用の仕方が改善されたと感じています。私たちのInstagramアカウントはブランディングだけでなく、Instagram広告やインフルエンサーのPR、フォロワーキャンペーンなどからの購入導線としても設計しており、購入の受け皿としても運用しています。
テテマーチさんに入っていただいて内製化が進んだことで、「ボコとデコのリアルタイムを伝える」という方針のスピード感が持てたと感じています。どのようなキャプションを作成すべきか、どのような投稿を選択すべきかといった点も考えながら、明日葉の成長やボコとデコの取り組みをリアルタイムで発信できるようになりました。また、投稿した情報を購入者へのメールで誘導するといった二次利用もできるようになりました。


ブランドの世界観をしっかりと表現できるアカウントが作れたのも、テテマーチさんのおかげだと強く感じています。お客様から「めちゃくちゃしっかりしてるブランドですね」「アカウントが綺麗ですね」と言っていただける機会が非常に増えました。ブランドへの安心感や信頼感が向上し、お客様の聞く姿勢が変わるのを目の当たりにしました。この「初めて見る人にとってもブランドの安心感・信頼感を伝えられるアカウント」が作れたことは、非常に大きかったと感じています。

縦型ショート動画に挑戦。見出した“届ける力”

堀さんご自身のスキルアップはありましたか?

堀:
テテマーチさんとは、Instagram運用の内製化が進んでからは、フォロワーキャンペーンなどで企画を一緒に考える時間が多かったのですが、その後、私自身が縦型ショート動画の運用と、それをバナーに転換する動画制作をゼロからスタートしました。
TikTokでも認知を獲得したいと考えて運用を始めたのですが、私自身がTikTokの作法やショート動画のセオリーを理解できていない時期があり、正直苦戦していました。そんな時、上司から「お前が面白いと思う動画を作ってみろ」と言われました。その翌日に岡田さんと打ち合わせがあり、動画制作に悩んでいることを打ち明けたところ、岡田さんも「絶対、自分が面白いと思う動画を作った方がお客さんに届きますよ」と共感してくれたんです。プロの言葉に後押しされ、自分自身が1視聴者になったつもりで「この人の動画なら見れる」「分かりやすい」と思える動画を一緒にリサーチし、満足のいく1本を制作することができました。
すると、上司がその動画を見て「これ広告でも使えるんじゃない?」と言ってくれたんです。そして、その動画を広告に回したところ、広告から件数に繋がり始めたんです。自分が本当に「良い」と思った動画を、広告やTikTokのバズを意識せず作ったものが、結果的に事業貢献に繋がったという場面が生まれました。そこから、TikTokで上げた動画を広告バナーとして運用し始めると、広告バナーの方が効果が高いことが分かり、現在は動画バナー制作にシフトして岡田さんと一緒に動画を作っています。

@boco_to_deco 原材料が2つだけの青汁「ボコとデコ」。スーパーフードと呼ばれるほど栄養豊富な明日葉のおかげで、こだわりの成分表ができました🌱 #ボコとデコ #青汁 #明日葉 #滋賀県 #永源寺 #アップサイクル #スーパーフード #成分 ♬ オリジナル楽曲 – ボコデコ推進委員会🌱

企画を考える上でのコツを教えてください。

岡田:
堀さんが面白いと思うものを、単に面白いだけでなく、抽象化して、それをボコとデコに生かすにはどういうものが良いかをディスカッションしながら形にしていきました。

堀:
「みんなが発信者になれる分、一つのフォーマットがあったら人だけ変わってコンテンツはほぼ同じ」という現状をTikTokで感じていました。それは悪いことではないものの、コンテンツの中身に違いがないと記憶に残らないとも思っていました。だからこそ、何が「回る(再生される)要素」なのかを抽象化し、それを自分やボコとデコが表現できるものに当てはめて動画を制作することを意識していました。

仲間」のような関係性で課題を乗り越え、ブランド成長へ

新しい挑戦における困難や課題は何でしたか?

堀:
InstagramもTikTokも共通して言えるのですが、新しい挑戦をしたいと思った時の最初の1歩が、やはり描ききれない部分で難しさを感じます。
特に私自身がディレクションする場面も多かったので、インスタのキャンペーンをやるとなった時に「どうやったらいいんだろう」「他社はどう進めているんだろう」と悩んだり。TikTokでも「こういう編集をしたいけど、やり方が分からないな」といった壁にぶつかったりしました。自分たちでクリエイティブも運営も内製化しているからこそ、新しいキャンペーンやチャレンジをしたい時の最初の1歩が難しいと感じます。ただ、そこをテテマーチさんに相談できる環境や関係性が、大きな支えでした。

これらの課題を乗り越えるためにどのようなアドバイスやコンサルティングを行いましたか?

岡田:
もちろん、事例の共有やコンテンツ制作の助言も行いましたが、それ以上に非常に密にコミュニケーションを取れた関係性が大きかったと思います。フランクに「今、悩んでいる部分はどこですか?」と話せる環境があったからこそ、課題に対して一緒に乗り越えることができたと感じています。
また、先ほど堀さんからお話があった「面白いものを抽象化する」という点については、堀さんが「面白い」と思う動画を具体的に挙げていただき、その動画には「こういう要素があるよね」と要素分解した上でディスカッションしました。そして「この要素とこの要素を組み合わせて、この動画に生かしてみよう」という形で、事例ベースで要素分解できたことが良かったと思っています。

テテマーチとの関係性で特に印象的だったことは何ですか?

堀:
岡田さんがおっしゃってくださったように「仲間感」がめちゃくちゃ強かったですね。テテマーチさんは、これまで関わらせていただいたビジネスパートナーさんの中でも、特に「一緒に楽しもう」「一緒に大切にしよう」としてくれる方々が多いと感じています。
特に印象に残っているのは、一緒に明日葉の生産地へ行ってもらった時のことです。私たちはボコとデコプロジェクトのメンバーとして、明日葉を種植えの時から見ているので、子供の成長を見ているような感覚で「かわいい」と思えるんです。ところがテテマーチの皆さんは初めて明日葉を見たにも関わらず「明日葉かわいい!」と言ってくれたんです。その時、「この人たちは、ブランド側が大切にしたいと思っているものを一緒に大切にしてくれる人たちだ」と強く感じました。

岡田:
堀さんがブランドについてたくさん教えてくださったことが一番ありがたかったと思っています。LPや他のウェブサイトからもブランドのことは知れますが、現場の「中の人」の声を聞くことで、私自身もブランド理解を深められたと感じています。
ブランドの人と同じような感覚を持つために気を付けていたこととしては、実際に商品を試食させていただいたり、商品を手に取ってみたりすることを意識しました。あとは、ビジネスパートナーとして大切にしたいのが、レスポンスを早くすることです。お客様は必ず困っている状況だと思いますので、その困りごとに対してすぐに回答できるような体制は常に作っていました。

動画を駆使し、ブランドの「リアル」を伝える未来の展望

今後のマーケティング戦略やSNSでの施策について教えてください。

堀:
今、新しく進めようと思っているのがYouTubeチャンネルの開設です。Instagramでボコとデコのプロジェクトの「リアル」を発信し続けることができる体制がテテマーチさんのおかげで整いました。私自身も動画の企画・撮影・編集までできるようになったため、そのスキルを活かしたいと考えています。

株式会社生活総合サービス
ブランド企画部 ソーシャルコミュニケーション
堀翔太郎

株式会社生活総合サービス
ブランド企画部 ソーシャルコミュニケーション
堀翔太郎

テテマーチ株式会社
ディレクター/カスタマーサクセス
岡田遼平

テテマーチ株式会社
ディレクター/カスタマーサクセス
岡田遼平


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